Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「これは、僕と彼女だけが知っている、世界の秘密についての物語」
「君の名は。」から3年…
全世界が待ち望んでいたと言われている新海監督の最新作です。
「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、
怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。
公式HPのSTORYを引用させて頂きました。
"新海ワールド"の真骨頂である緻密で繊細な作画は、本作品でも圧倒的な存在感で私は見惚れることしかできませんでした。
そしてキャラデザも申し分無し…
物語は、「天気の子」とタイトルから凡そ内容を窺い知れない感じでしたが、「僕と彼女だけが知っている世界」という視点と不思議な能力は「君の名は。」に通ずるモノを感じました。
公式HPには「天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」するストーリー。」と記載されていました。
確かに、大筋では生き方の選択だったのかもしれませんが、人生って生き方の選択を連続させていくことと捉えると、物語の内側にはもっと細かい人生の選択が散りばめられていて、これらが賛同できるかはおそらく人それぞれ
なのではないでしょうか。
人生の1ページを煌びやかに飾る演出は流石と思いましたが、個人的には主人公の設定がイマイチだったような…
主人公は何故家出をしたのか、家出という設定じゃなければならなかったのかは、恐らく東京での疎外感や孤独感を持たせるためなのかもしれませんが、動機が分からないので設定に入り込めなかったような気がします。
一番気になったのが声優さんの配役だったかな。
本作でもメインキャストにはプロの声優さんは起用されませんでした。
主人公の帆高と、ヒロインの陽菜役は2,000人を超えるオーディションの中から選ばれたようですが、果たして良かったのかどうかは正直謎でした。
チョイ役でしたが、香菜ちゃんとあやねるが出演されていました。
台詞を一言聞いただけでお二人だと直ぐに分かりましたよ。
お二人とも、キャラ名がカナ、アヤネとして出演されていましたが、ビックリだったのはアヤネの本名…
だって「花澤 綾音」なんですもん。
「はっ?」と思いましたよ。
作り手の遊び心だったのかもしれませんが、個人的には笑えなかったかな…
新海監督はどうしてプロの声優をメインキャストに起用しないんだろう…
そしたら作品はもっと引き締まると思えますのに…
そういえば、wikiをチラ見した時に確信に変わったことがあります。
それは物語の中で「君の名は。」のキャラが登場したことです。
私が作品を視聴していて気付いた…というか「あれ、既視感半端無いキャラだなぁ」と思ったのは「君の名は。」の主人公だけでしたが、他にもヒロインやヒロインの妹、そしてヒロインの高校時代の同級生も出演していたそうです。
どのキャラも台詞が記載されているので、どこの場面で登場したかは分かるんですけど、こんなに出ていたとは思いませんでした^^;
2020年1月時点で興行収入140.6億円は、日本歴代興行収入ランキング第12位になるんだとか…
でもこれを調べてビックリしたことが一つありました。
それは、興行収入と観客動員数共に「千と千尋の神隠し」が頭一つ分飛び抜けていたことです。
確かに相当面白い作品ですからこの結果も納得ですけど…
上映時間114分の作品でした。
兎に角話題の作品だったので視聴しておいて損は無いと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
ラストの纏め方は個人的に大好物でした。