E=mc² さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
超平和バスターズの原点!そして真骨頂!
さて、2011年に一世を風靡したアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(通称あの花)」の製作陣である超平和バスターズ。その彼らの原点ともいえる作品。
あの花等彼らの作品を見た人ならわかると思うが、ドロドロぐちゃぐちゃの恋愛関係、人間関係、心の内に秘めてる愛憎や嫉妬、欺瞞や傲慢さ、エゴイズムなどの人間の汚い部分をとても繊細に描き、少年少女特有の秘めたる思いを曝け出す描写こそが各作品の肝となっている。
例に漏れず本作品も肝は変わらない。
ただ、全25話という長いスパンであるからこそより各々の気持ちが緻密に描かれ、他の超平和バスターズの作品とは一線を画してると私は思う。単純な話、長い期間であるからこそキャラに愛着も湧くし、作品の世界観や人物像も脳内で形成しやすい。(もちろん1クール作品や映画が悪いというわけではない。それぞれ良いところはもちろんあるがベクトルが違う。)
さて、あまり長文を書くのは得意でないので、大まかに1つ、この作品のメリットでありデメリットである部分を紹介する。
この作品は言葉にできない心理描写を巧く描いている。悪くいうと言葉足らずな所が多いとも言える。
つまりアニメ全体で表現しているのだ。は?と思う人もいるかも知れないが、説明外の部分、例えば目の動き、会話での比喩表現、登場人物がなぜその行動をとったか、気持ちとは反対の感情etc…
自己投影による共感や感情のリンクを促す描写が多い。これはつまりハマる人がハマればやばい。何がやばいってマジやばい。逆にハマらない人は首を傾げて終わる作品である。ここが好評価と低評価の分かれ目。-個人的にはみのりんのキャラが濃すぎてそこだけリンク出来ないところはあったが…-
何はともあれ青春群像の作品としては私の中ではかなりの好評価であったと言える。
ー時を超え、ヒロイン2人が転生し、今度はそれぞれ竜の相棒となるのはまた別のお話。