セシウス さんの感想・評価
4.3
物語 : 2.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
萌えの皮をかぶった熱血ミリスポアニメ
物語の舞台となる町の近くに住んでいます。地元では駅に等身大のパネルが立っていたり、痛車のようにラッピングされた電車が走っていたり、路線バスで声優の声が流れたり。公共機関の巻き込み方がすごいアニメだな、とは思っていましたが作品には興味がわかず今年まで見たことがありませんでした。
きっかけはBOSEのサラウンドシステムを買ったので音響を活かせる作品を調べてみたら米国の有名作品の中に混じってこの作品の劇場版が出てきたので、地元だしちょっと興味が湧いて観てみようと思いました。そしたら予想の倍くらい良かったのでTVアニメ版もDVDを借りて見てみました。
以下感想
ストーリーは単純かつシンプルです。第二次大戦までの戦車を使ったチーム戦が女性向きスポーツとされている世界、中学・高校は学園艦という超巨大空母に町ごと設置されている、というぶっとんだ設定以外は、何のひねりもない王道熱血スポ根ストーリーです。設定が空前絶後な分、ストーリーは単純で良かったと思います。
友情とちょっとした工夫と勝利だけがシンプルに描かれています。
登場するキャラクターは、主人公だけほんの少し影がありますがその他のメンバーは描写がとても浅く記号のようです。主人公との関係が遠くなるほどテキトウというかネタキャラのようになっていきます。そしてその数は50人を超えます(たった12話で)
キャラクターの絵は可愛く作画も安定していますが、恋愛要素が皆無で恋愛感情がからむ表情などは全く見せないのでそこはあまり重要じゃないかも。むしろ萌え絵はこの作品の本質を誤解させている原因だと思います
たくさん出てくる戦車のグラフィックには異様なこだわりを感じます。私は戦闘機派で戦車には全く興味がありませんでしたが、10話頃には各車両の見分けがつくようになっていました。
特筆すべきは冒頭書きましたが音響面です。戦車ごとにエンジンの音が違います。ハイブリッド原動機の戦車はちゃんとエンジンとモータの音が聞こえます。砲弾の爆発音や空裂音がリアルで臨場感があります。
音楽はOP曲ED曲とも耳に残る良い曲ですが、特に劇中にかかる各国の軍歌をモチーフとした曲が雰囲気を大きく盛り上げます。
制作側の「好きなやつは存分に楽しんでくれ」という姿勢を強く感じる作品です。スカッとしたい時におすすめです。