退会済のユーザー さんの感想・評価
2.0
物語 : 2.0
作画 : 2.0
声優 : 2.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:----
個人的にはがっかりしてしまった。怪獣好きの方はご一読いただきたい。
地上波にて視聴。観る前に調べておかなかった自分にも落ち度があるが、「ウルトラマン」というタイトルから、他のウルトラマンシリーズのように巨大化した戦闘シーンなどがあると思っていた。後々話が大きくなってくるのではと期待して毎週見ていたが、レビューを見て巨大化はしないと知り、個人的にがっかりした。
今までの話を見た感想としては、アイアンマンや仮面ライダー、戦隊もののような、自分の言葉で言えば人と人の戦いといった印象を受ける。敵も見方も人間的であり、人間ドラマをメインとするような話である。起きる事件が人間によるものと大して変わらず、宇宙人の行動も人間そのものである。ウルトラマンが人間同士のイザコザに介入して賞賛されるシーンがあったり、ウルトラマンに変身している時も中の人の顔がアイアンマンの如く写り、会話も人間と変わらず行なう。昨今ではマーベル作品や仮面ライダーなどが大きな人気を博しているため、この手の作品に大きな需要があることは理解している。しかし、怪獣映画などを愛する自分としては少しがっかりしてしまった。自分にとって良いと感じる怪獣映画は、怪獣が野生や本能そのものを体現しているものだ。人間が恐怖の対象として想像する怪獣像は、人の殺し方一つとっても極めて人間的で不自然だと感じることがある。ハリウッド映画にしばしば登場する怪獣がまさにそれで、そのような怪獣が登場する作品もまた、仮面ライダー等と同様の、人と人の物語になっている。人と人の物語(人には人間的な怪獣も含む)、つまり人間関係とそれについての心情などが交じっている。そこで本能を象徴する怪獣を見てみると、他人がどうであれ社会がどうであれ、本能のまま行動する。怪獣と怪獣の戦いは、種類の違った本能と本能のむき出しのぶつかり合いである。これこそ自然であり、その美しさに私は惹かれるのである。ぶつかることでその対象を知り、また愛することができる。人と人の話であっても、本能と本能がぶつかり合う「ハッピーシュガーライフ」は大好きな作品の一つである。怪獣映画では社会的側面があまり写し出されない。ハッピーシュガーライフの、社会から隔絶された非日常は、怪獣映画の、社会と相容れることのない天変地異としての怪獣と共通するものがある。
怪獣映画に限らず、私が「怪獣映画」と称するような作品群は一部過激な表現が含まれることが多いため、物語の内容とは違った見方や楽しみ方をされる方も多い。しかし、根本にあるものは純粋な人格であることを是非見てもらいたい。