ちょま さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
世界よ。これが百合だ。
お嬢様学校に入学した新入生ゆみちゃんが、ちょっとしたことから生徒会のトラブルに巻き込まれ、そこからそのメンバー達との様々な毎日を送っていく。基本的にそれぞれの人間関係にスポットを当て、そこで葛藤したり仲良くなっていく物語で、ギャグやコメディーではなく割と真面目な展開の作風だ。
今では当たり前になってきた、女の子同士の恋愛やそれに近い関係を描く「百合」というジャンルだけど、それを確立させたのがこのマリみて。その意味で原作ラノベはもはや聖書。これを見ずして百合好き標榜するやつはモグリと言ってもいいだろう。
お嬢様学校を舞台にしている事もあり、どのキャラもその言動や行動が実に清楚で、今の時代には逆に新鮮。しかも全員「お嬢様要素」が被っているのにそれぞれちゃんとキャラ立ちしている。本当の意味で個性を引き出している作品だ。声優が全員ガチハマりなのも相まってキャラの実在感は他作品と比べても別格だと思う(祥子様とかもうヤバイ!)。
また昨今の作品ではちょっと女の子同士が仲良くするだけで「あら^~」なんて言うが、マリみては全員が全員どこかへ矢印が向いており必ず「憧れ」や「恋慕」といった感情付き、しかも作品的にそれが割と当たり前なので、茶化すような雰囲気はなく非常に濃密。お嬢様感ある音楽や舞台設定もあって美しい感じで演出するので、なんかもうマリア様に拝むがごとく、「次のエピソードも拝見いたします」みたいな気分になってしまうのだ!
こういった芯のある綺麗な百合描写が本作最大の魅力。
また面白いのがシリアス寄りでありながら、作中発生する問題に対して安心して見れるということ。全員が全員相手のことが好きなので、人間関係がこじれてもみな「相手のために」としっかり前に進もうとし「雨降って地固まる」を地で行く展開が多い。なのでひたすらキャラ同士がどんどん仲良くなっていく様子を楽しめるのだ。もうホント、百合要素が渋滞して供給過多だよ!(歓喜)
自分はアニメ→ラノベで鑑賞・制覇したがうまく映像に落とし込んでいて違和感はなかったと思う。勿論カットされてる部分もあったが。原作も名作なのでぜひ読んでもらいたいところ。
OVAやアニメシリーズも続いたが、どれもおんなじレビューなのでここでまとめる感じで。ただ個人的に作画が不満。少女漫画絵に近いのでイラストや漫画で見ればキレイなのだがアニメで見るとなんかキモい。ED絵クオリティだったらパーフェクトだったんだけど…
願わくば5期を!ていうか原作も完結して!大団円が見たいよお!
追記:原作完結しとるがな!知らんかった読まんと!さーせん!