tama さんの感想・評価

3.1
物語 : 3.0 作画 : 2.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態：観終わった

とても好きな作品だけども・・・

　表題のとおり、シリーズの中でも結構好きな作品です・・・。

　本作のテーマは宇宙。
　冒険的要素がある中に、異種族問題、自分と異なる者との交流や諍い、相互理解などを思わせる実に深い要素が組み込まれています。

　最初に第1話を観た時は、主人公の強烈なキャラクターや特徴的な声がなんとなく苦手に思えて、2話以降を観ていませんでした。
　最近になって、ふと、もう一度見てみようかなと思い、改めて順に観進めていくと、あっという間にはまってしまい、一気に全話観てしまいました。
　正直に言って、食わず嫌いでした。リアルタイムで観なかったのは本当にもったいなかった。実に面白かったです。

{netabare}良かったのは以下の点↓↓
・主人公ひかるの独特のキャラクター。(最初に苦手意識を持ってしまったのが今では恥ずかしいくらい。とても好きなキャラクターになりました。)
・ひかると異星人ララ(2人目キュア)との友情。
・敵ノットレイダー側の各キャラクターの掘り下げ。
・そして、あらゆる面において驚くほど有能でかつギャグもいける異星人プルンス(笑)。（シリーズでいうところのサブ妖精枠。まあ妖精ではなく宇宙人ですが。)

　しかしながら、個人的に作品全体に対する評価はあまり高くはありません。
　なぜかというと、
　この作品は4人キュア(中盤から5人)なのですが、ひかるとララが優遇され過ぎていて(特にララ)、ほか2人の扱いが実に不遇。歴代でもトップクラスかもしれません。
　特に扱いがひどいのが4人目のまどか。メイン回はあることはあるものの、ノルマ的に最低限与えらている感が否めなく、それすらも回数が少ない。そのメイン回ですら作画にも恵まれない。
　通常回はほとんど目立たず、もはや喋ったり戦闘でちょっとでも活躍したら歓喜するレベル(私が)。個性を発揮させようとでもしたのか、時折思い出したようによく分からない変なキャラづけを盛られていましたが、それもまた少ない。
　3人目キュアのえれなは、終盤は結構枠も与えられ、掘り下げもされていましたが、締めるにあたって急に“ぶっ込んできた”ようにも思えました。
　2人とも、それぞれがいくらでも魅力的に書けそうな背景も持ったキャラクターだったので、この扱いの悪さは本当にもったいなかったです。人によっては、「この2人って要るの？」と思われても仕方がないくらい。個人的にはこの2人の方が推しだっただけに、実に実に残念でした。
　このバランスの悪さで大きくマイナス。これだけが本当に歯がゆかったです。

　せっかく5人いるのだから、それぞれの背景にもっとスポットを当て、平等にしてほしかったものです。ひかるとララの物語としては、素晴らしかったのですが、異星人（異種族）同士の相互理解がテーマになっていながら、仲間内の関係性の描写が、特定の2人にばかり比重が置かれ過ぎていたところはどうだったのかな？と思いました。
　とはいうものの、なかなかに見ごたえのあるシリーズだったかと思います。{/netabare}