「ルパン三世 PART5(TVアニメ動画)」

総合得点
71.8
感想・評価
202
棚に入れた
803
ランキング
1270
★★★★☆ 3.7 (202)
物語
3.7
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.7
キャラ
3.8

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

時代の波に合わせつつも

 前作であるPART4がイタリアを主舞台にしたのに対して、本作はフランスが主舞台と
いうことで、ヨーロッパ続き。
 OP、ED、劇中のBGMの一部もフランスっぽさを感じさせるアレンジでなかなかいい雰囲気。
 もっとも最近はフランス映画もヒップホップが使われたりで、往年のフレンチポップスや
シャンソンの要素など皆目なかったりする。本作もフランス人が視聴すると「なんだかなあ」と
思われたりするのかも。欧米制作の日本を舞台にした作品でやたらと三味線や箏を入れた楽曲を
使われたみたいな感じ。
 それはそれとしてOPに関しては同じ曲を使い続けることでお馴染み度を強めつつも、アレンジの
違いで作品ごとの個性を出すやり方はいいなと思う。

 内容的には序盤のルパン・ゲーム、終盤のヒトログなど、ネットやサイバー要素を強く取り入れて
いたが、こういったものを扱うことで今の時代に適した内容になりつつも、当のルパン三世自体は
相変わらずアナログな空気を纏わせることで、逆に彼の個性を際立たせるという上手い作りに
思えた。21話のサブタイトルの「時代遅れの大泥棒」とはまさに言い得て妙。

 構成的には複数話から成る中編とそれを挟む幕間的要素の強い1話完結の短編があり、PART4の
ような全体を貫くようなストーリー性はない。
 ただ、アルベール・ダンドレジーやSHAKEHANZ社のように複数のエピソードに登場する
キャラや団体などがいることで、単発感はあまり感じない。
 特に最終エピソードに至ってはそれまでのゲストキャラやPART4以前のキャラも登場させる
ことでちょっとしたお祭り感がある。
 この複数のエピソードに登場するキャラに関しては、本作のメインヒロインとも言えそうな
アミ・エナンに尽きる。
 先に書いたようにネットやサイバーがモチーフになりながらも、ルパン三世は相変わらずといった
スタンスなだけに、アミの天才的プログラマーであり、ハッカーである能力は本作においては
とにかく頼りになる存在。
 終盤ではPART4のレベッカ・ロッセリーニと同じくルパンに惚れたようだが、ルパンの
少女キラー振りは相変わらずといった印象。この辺は1期後半に宮崎 駿氏が関わってからの宿命と
いう感も(笑)。

 恋愛と言えば、ルパンと峰 不二子の関係性に一応の決着が付いたのにはちょっと驚いた。
 もっともガンダムや攻殻機動隊などもそうだが、多くの作品が作られるシリーズは作品ごとに
整合性が合わないことが多々で、結局はパラレルワールド扱いになっていたりするから、次作では
また元の付かず離れずの関係に戻っているかも。

 スピンオフの「LUPIN the Third -峰不二子という女-」からいわゆる深夜アニメになり、内容も
殺伐としてきた印象があるが、本作はそれにもまして、よく人が死んでいた印象。
 これは殺し屋が多く登場したのも要因の一つといった感じだが、この殺し屋の風貌や殺しの
スキルが結構濃くて、ルパンらとの戦いは異能バトルのような感も。

2020/05/21

投稿 : 2020/05/21
閲覧 : 456
サンキュー:

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