退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
SFアニメのジレンマ
時系列は最後ということで無印、ゼロの後で視聴。
ファンサービスとしか評価されてない本作ですが、
元々がギャルゲーのアニメ化の劇場版なのだから
メインヒロインにフォーカスしたこの作品の文法は
間違っていないと思います。
岡部を思い出せない不甲斐なさと悔しさを募らせ、
自身の想いと岡部の願いの対立に葛藤し、
岡部の地獄を追体験しては絶望し、
それでも孤独を胸に立ち向かう紅莉栖を見て、
内容が薄いという感想を持った方々は、
一体今まで彼らの何を見てきたんですかね。
紅莉栖版鳳凰院凶真、最高じゃないですか。
あんなに散々バカにしていたんですよ。
それを自ら演じるなんて。
あれだけ滑稽な場面でありながら
あれだけ想いの強さを感じる名場面がありますか?
頭脳明晰の彼女はたった1度の失敗で岡部の孤独を
瞬時にシミュレートできたでしょう。
リーディングシュタイナーを疑似体験したことで
今まで岡部に対して無邪気に対応していた自分を
それはもう強烈に責めたでしょう。
そんな道程を経てからの「やっと会えた」
非常に感情豊かで表情多彩な牧瀬紅莉栖、
彼女の魅力が存分に堪能できる作品だと思います。
コレがつまらん、という方々は
「パラドックス」のWikipediaでも読んでた方が
楽しいと思います。
シュタゲ好きならああいうの絶対好きなハズ。
シュレディンガーの猫とか囚人のジレンマとか。
気持ちはわかります。
あのシュタインズゲートの劇場版なのだから
凝りに凝ったギミックを期待するのは。
実は私も見たいのです。
いくらでも後付を許容できる世界設定なので
執念で何年も待つことにしましょう。
「未来は誰にもわからない」し、
「無限の可能性がある」のですから。