STONE さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 2.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
個人的には飽きてきたかな
原作は未読。
このシリーズに関しては以前から書いているけど、変に高尚なものや尖ったものを取り入れずに、
「エロと熱血バトルで行く」という割り切ったコンセプトに潔さを感じて、結構好きだったり
します。と言いつつ、エロそれ自体を喜ぶような年齢はとうに過ぎてしまったけど。
この潔さという点は主人公である兵藤 一誠の女性関係もそんな印象。
ラノベ原作の男性主人公に複数ヒロインという図式の作品は主人公を軸とするハーレム状態に
なるものが多いが、主人公を女性にだらしないキャラにしたくないという意図が働いているのか、
主人公が望んでいないのにハーレム状態になっているというものがほとんど。
ただ、そのために逆に大なり小なり主人公にすかした印象があったりするのだが、一誠の場合は
「ハーレム王になる」と宣言しているから、もう何も言えない感じ。
ただコンセプトなどは好感度を持つものの、ストーリー展開は戦って、ヒロインが増えての
繰り返しでいささか飽きてきた。とは言うものの、前述のようにエロと熱血バトルで成り立っている
作品だからあまり変えようがないんだけど。
本シリーズに限らずシリーズものの場合、回を重ねるとキャラが増えていく展開は定番であるが、
さすがにヒロインが多すぎ。
特に本作はヒロイン過多状態の中、一誠とリアス・グレモリーの関係性に多くの描写を
割いたために、リアス以外のヒロインの個々の印象は薄くなってしまった感がある。
多くのハーレム図式作品の場合、終盤において主人公が一人のヒロインとくっつくパターンか、
逆に誰とくっつくかを明確にしないまま、皆でワイワイやっているパターンが多かったりするけど、
本作は一誠がリアスとくっつきつつもハーレム状態を維持するという珍しいパターン。
リアスが一番ということを他のヒロインは認めつつ、リアスも他のヒロインが一誠を好きに
なることを認めており、アニメ・漫画・ゲームなどのキャラ関係性でよく言うハーレムではなく、
本当の一夫多妻制のハーレムのようである。
一方、一誠のライバル的存在はこれまでのヴァーリ・ルシファーに加えて、本作は曹操、
サイラオーグ・バアルと増加。競争相手が増えること自体はいいのだが、ヴァーリとの赤龍帝と
白龍皇という因縁のある特別な感があったライバル関係は薄くなってしまった感がある。
以前は日常回やコミカルなムードのバトル展開ではおっぱいが関わっていても、ラスボスとの
戦いなどはシリアス要素の強い熱血バトルだったが、前期ぐらいからそういったシリアスバトルも
おっぱいに侵蝕されてしまった感がある。
本作ではそれが更に顕著になり、ラスボス戦もおっぱいで逆転をするなど、もはやギャグバトルの
領域。この辺は好みの問題だけど、個人的にはラスボス戦なんかはシリアステイストでいって
欲しかったかなあ。
本作は時折キャラの顔の作画の崩れなどが気になったが、制作会社が変わっていたんだね。それが
原因かどうかは判らないけど。
2020/05/13