退会済のユーザー さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ギャグセンスは嫌いじゃない
{netabare}{netabare}内容は1週間以内に忘れるけど意外と観られるってことだけは覚えてる。
一番面白かったシーンはエルフ師匠の「数の暴力に屈した」のところ。
異世界モノは幼少期から描写するとイケるの法則、見つけちゃったかもしれ…アッ孫!{/netabare}
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↑6話終了時点での感想↑
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{/netabare}
……おかしいな。観ているうちになんだか真っ当に面白い気がしてきたぞ……?
「英雄でありながら案外ズボラ」な面はこの手の作品にありがちな主人公像だが、「パーティーメンバーが寛大(笑)な主人公のことを過剰に持ち上げる」ような気色悪い描写はほとんどなく、
みんなヴェルの性質を正しく認識し、時に権力者、時にただの友人とした視点で彼と接している。
エリーゼと婚約する回では、「普通のひとりの少女」として〈聖女様〉に向き合うヴェンデリンのことを、
ホーエンハイム家の執事は「少々測りかねるところもあり・・・」と評した。安易に好評or不評をしたくなる場面での「測りかねる」。
その辺りの細かな気遣いこそが、私がこの作品へ抱く好感の正体なのだろう。
《あなたが〈英雄〉じゃないこと、私はちゃんと知ってますから!!!》
第6話でエリーゼがヴェンデリンに伝えた印象的な言葉。
エリーゼには、自身が辛い時や困った時に“笑顔を繕う”という、社畜的な習慣が身体に染みついている。
そんなエリーゼを見て、人々は「〈聖女様〉(のご活躍)はすごい」と語るが、
ヴェンデリンだけは「〈聖女様〉として頑張っていてすごい」「大変だったろうなぁ」と言ってくれた。
魔物討伐戦の夜、最前線で戦うヴェンデリンの勇姿を、悪気なくも「生まれながらの〈英雄〉は違うぜ」と片付けてしまう兵士を目の当たりにしたエリーゼは、
改めて自己を客観視し、哀しみ、彼の不憫さを自分のものとして消化し、“笑顔を繕った”。ここの演出がアツい。
恋愛結婚のない貴族社会。打算のみでハーレムが築かれるような、ドライな世界でこそ引き立つ一輪の恋心。これは他のハーレム系ksアニメでは見られなかった光景である。
作者様の偏った「貴族」観は若干気になったものの、それで一応ストーリーが展開されているわけなので、この作品の個性として許容することにした。
極端に省略されていた戦闘シーンに関しても興味ないから別にいいやって感じ。無理してキャラ作画に支障が出る方が嫌。
実際、平穏無事に終わったし、メインキャラは最後までずっと魅力的であり続けてくれた。
メインキャラを魅力的にみせていた要因としては、やはり声優の力も大きかっただろう。
ボソッとこぼれるクッソしょーもないセリフも、大声で叫ぶアホみたいなセリフも、自然に&楽しく聴くことができた。
カマトロちゃんは後半に出てきてからマジで何もしてないのにしっかり可愛いと思えたし、終盤にクズ全開で暴れた長男クルトは杉田さんが個性溢れるネタキャラにしてくれた。
ギャグは「頑張ってる人に“頑張れ”って言っちゃダメーーー!!」ってやつがめっちゃ好き。
『八男』ってそれもありでしょう!