俺様 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
名作となり得た惜しい作品
逃れられぬ死を前に人は何を為すのか?
さらに友達も家族も含めた地球上の全ての人が、自分の行動によっては死ぬことになる…
そんな重大な決断と覚悟を、或る日突然突き付けられた中学生たちの群像物語。
異形の巨大ロボットを操り、襲来する敵を撃破して勝ち抜く先にある物は?
回を追う毎に、この理不尽な戦いの謎が次第に明るみになる。
悲しいことや不安なことから目を逸らして生きている僕のような人間にとって、アニメということを忘れて何かを考えさせられる辛辣な話であった。
アニメ版を見終えての感想。
途中まではとても惹き込まれた。
残酷な現実に立ち向かおうとする子供たちの姿を、毎回ヒリヒリするような感覚で見ていた。
だが終盤に入って妙に間延びした展開に違和感を覚え、その違和感は最後まで消えることがなく、気が付けばすっかり物語から覚めてしまっていた。
明かされた謎の陳腐さにも突っ込まずにはいられない。
もっともこの辺りについては物語の本質ではないから、突っ込むのは野暮かもしれない。
□大人達
このアニメに登場する大人達はことごとく愚かしい。
子供たちの物語とはいえ、ここまで雑に扱われるとリアリティを大きく損なってしまう。
所詮は頭の悪いアニメなのかと、急に覚めてしまった。
□タモツ
アニメ版オリジナルのキャラらしい。
何のために登場させたかがアニメ版を理解するための鍵だろうか?
人情深くて説教くさいこのキャラが、アニメ版にある種のバイアスをかけているのは間違いないのだが…
□コエムシ
単に子供たちを慰み者にして悦に入ってるだけのキャラとして終わってしまったのが残念。
彼を悪者にして決着をつけたようで腑に落ちない。
名作となり得たかもしれない惜しい作品。
色々な制約があるのだろうが、もっとエグいらしい原作を想像させるに足る再現性を途中まで持っている。