テナ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 2.5
キャラ : 4.0
状態:----
残酷で悲しい物語
世の中に公に出来ない闇を白日の元に晒すためにテロリストになった2人の少年の物語です。
作品全体には楽しい雰囲気や明るい描写はかなり少なかったです。
そう言うアニメではないので見る人を選ぶ作品だと思います。
その闇と言うのは主人公の2人の過去に関わる事なのです。
自分達が此処にいて、ここで沢山の同胞を失って、実験されて…暗くも辛い過去、それを知ってほしいから立ち上がり、テロリストとして世を引っ掻きます。
しかし、彼等はただのテロリストではありません。
人を殺そうとは思っていないのです。
自分達の爆弾を利用して爆破させようと計画する者も現れます。
彼女も彼らの過去に関わる人物ですが、その時も彼らは人々を守ろうと奮闘します。
テロをして引っ掻き回した先に彼らの目的があるのです。
最終回に彼らが楽しく遊ぶシーンがあります。
それはテロを終えた後日の話しです。
最初で、楽しさや明るさが少ないと明記しましたが、そこは凄く楽しそうに見えました。
彼らは許してはいけない闇を晒す為にテロリストになる道を選びました。
それでも、そのシーンを見た時に私が思ったのは、あんな過去が無ければ2人はきっと、こんな風に普通の日常が待っていたはずなのに…友達と遊んで、恋をして、そんなありふれた楽しみがあったんだろうなぁ〜と感じました。
そして、彼らの目的…それは…逮捕される事。
注目を浴びる彼らが逮捕されると世界は彼らに注目し彼らに耳を傾ける。
でも、それを許さない人がいる!
闇を暴こうとする人が居るなら闇で飲み込もうとする人もいるのだから!
逮捕されて、法の場で闇を暴き、罪を償う、その後はきっと。最終回の遊ぶ場面の様な楽しい世界が待っていたのかもしれない……でも!
でも!彼等に待っていた運命は死
そうはさせないと言う者に殺されてしまいます。
確かに彼らのした事は許されない事だと思います…それでも関係ない人を極力巻き込まず…闇を暴こうとして彼らには彼らの信念を持って頑張って居たのにこのラストは辛すぎました。
ですが、彼らの意思を継ぐ刑事さんが居ます。
彼は、ナインとトゥエルプ彼らテロリストを追っていた刑事さんで切れ者で彼らの過去も調べて暴いた刑事さん、きっと法廷で味方になってくれた人。
その人のおかげで結果的に彼らの目的は達成させて実質的に勝利です……ですが…
その勝利にはあまりに犠牲が大き過ぎる…
彼らは結果的に勝利したけど…それは望んだ形ではなく…残酷な勝利
この作品を見て思った事は…
どんな闇も必ずいつかは暴かれるたとえ隠しても隠そうととするとそれだけ闇は大きくなるなら暴かれるリスクは跳ね上がる
どんなに闇を暴こうと正しいと思った正義を振りかざしても人に迷惑ん掛けるとろくな結末にはならない
何故らなら、残響は音が鳴り終わっても響きつづけるのだから…
こんなメッセージ性があるような気もしますが、どうでしょうか?