おーいん君 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
骨太なガンダムの在り処がここにある。
ロボットアニメの金字塔ガンダム。
ガンダムUCの続編という立ち位置なのだけれど。
この作品だけはUCを見ている人向け。
できれば、宇宙世紀のガンダムをファーストから逆シャアまで見た後で、UCを見て、これを見たほうがいい。
いうなれば、ガンダムの歴史に対するある種のアンサーだと思う。
そういった意味は富野叙事詩って感じよりは、ガンダム自身がガンダムを語った作品という風な見方もできると思うんだよね。
ファースト~逆シャアまでちゃんと視聴していても、それらの作品群は割と難解だと思う。
だけど、一つ言わせてもらいたい。
この作品はイイ!
これまでガンダムを愛してきたファンはどれだけ感動できるだろう。
少年の頃からずっと大好きだった作品がこんなに血の通った作品としてずっとずっと傍らにあるんだもの。
やっぱり宇宙世紀だよなぁ、って思わされてしまう。
種だの羽だのGだの言ってないで、ファーストから見ろよ!ってガノタおじさんがよく言うんだけどさ、ここまでちゃんと昇華して作品作られちゃうと宇宙世紀シリーズのガンダムが伝えようとしている事の全てが、正しくおもえちゃうんだよ。
今の時代、死ぬという事への拒否感が薄いと思うのよ。
また、他人を殺そうという感覚も薄い。
生きる事の意味、そしてどうやって生きた事を証明するのか。
信じる事。
希望を持つ事。
より社会になるよう、我々は努力してきたはずなのに、テクノロジーに囲まれた現代が人間にとって善い時代になったと言い切れない部分がある。
これはいつの世にも、歴史や過去を憧れ、命を悟った世代特有の若者への嫉妬みたいなものがあるわけで、それなのかな?とも思うんだけども。
言い知れない危機感は、今の時代にあるパッケージ性だから。
そういう感覚を持ってこの作品を見るとすごい事言ってるなって感じる。