anime さんの感想・評価
3.1
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
純粋だけど怪しい人たち
中国系マフィアのような感じの「会社」と呼ばれる組織から「潰し屋」と呼ばれ、怪しい仕事をこなす若者たちが主人公。催眠術みたいな特殊能力で人を操ったり記憶を改変したり、時には廃人状態にしてしまうのが仕事内容。
で、そんな「会社」の全貌や今に至る血塗られた経緯を明らかにしながら、「潰し屋」たちがそれぞれの思惑で欺瞞・偽装に満ちた駆け引きを展開するお話。
「潰し屋」の仕事を一話完結でやっていくようなよくある構成ではなく、「会社」の中の狭い人間関係にフォーカスした策動劇になっているところが何気によかったと思います。
あと、この作品で言う「ヤマ親」への愛慕や執着を示すキャラのセリフや行動に独特の「気持ち悪さ」があり、それがこの作品の大きな特徴になっていたかと。
ただストーリーがやや散文的すぎて、話の筋のどこに気持ちを持っていけばいいかわかりにくいところもありました。例えば観てる側が特定のキャラとかに強く感情移入したくなるような要素がもっとあってもよかったんじゃないかな。
あと個人的には「ヤマ親」を「潰す」っていうことの矛盾とか不条理への理由づけのツメが今一歩足らなかったんじゃないかなという気がしてます。
ラストは若干中途半端な感じもありましたが、少なくともお話を結ぼうという意思がなんとか見える程度にはまとめられていたと思います。
他の作品にはない独特の雰囲気がとても印象に残りました。