退会済のユーザー さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ほとばしる若き情熱が魅せるアニメーションの本質
ガイナックスの精鋭達による若かりし頃の伝説。企画のオシゴトでは決して到達出来ない、ある意味熱烈な同人作品とも言えるような凄まじいまでの熱量が画面の全てを覆い尽くす。若き才能達の「スゴいアニメを創りたい」という情熱が炸裂する"アニメーション"の傑作中の傑作。
荒唐無稽なキャラクターや波乱万丈な泣けるストーリー、奇想天外な世界観など売れる為の計算など知ったことか、マーケティングなどクソ喰らえ、俺達が創る最高のアニメというものを見せてやるぜ、といった製作者達の気概が視聴した者をこれでもかと"刺し"にくる。
昨今の美麗なCGに馴れた方々でも手書きの画面の圧倒的な凄さはわかるはず。業界を知らない素人でも凄惨な現場が想像出来るレベルの圧倒的で緻密な書き込みは「え?まって、バカなの?」と呆れかえるレベル。今コレを再現しろと言われたら何かのハラスメントかコンプライアンス違反かが必要でまともな仕事としては成立しないであろう。
製作者達の想いを背負って、主人公もまた念願の場所へ到達する。この主人公に1番感情移入していたのは紛れもなく製作者達であろう。
伏線とか設定とか難しいことは考えなくていい。
こう言う意味なのかと正解を探さなくていい。
ただモニターを見て「コレスゲェ、マジスゲェ」と無邪気に興奮して楽しめばいいのである。
アニメーションとは本来そういうものでもあったのではないだろうか。