もんど さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
魂の叫びを聞いた気がした
とりあえず原作再読してAmazonで円盤購入しました。
賛否両論あれど、私にとっては衝撃的な出会い。
原作の内容を一応知った上での視聴。それでいて見終えた後の、この言葉にできない感情。
素晴らしいリメイク?だと思います。
あくまで原作に忠実。現代らしさを上手く取り入れ、多少のアレンジが加わっている。そこを良しとするかは好み次第かもしれません。私は大好きですが。
題材や描写は人を選ぶと思います。他人に勧めるのは慎重にしようかなと。
以下ネタバレ含め個人的感想↓
私は陸上競技に対してとっっても思い入れがあるので、走る理由やバトン、リレーの描写は共感の嵐で心にくるものがあり何度も涙しました。使い方がずるい、良い意味で。走るフォーム綺麗。足音もいい。
bgm秀逸だと思います。特に第3話。
あれは長年私が求めていた音を形にしてくれた。何かが起こりそうな不穏な感じ、高低差を使った表現、凄いです。音が人間に与える影響ってどれほどのものか、その重要性を理解した上で十分にその性質を活かしてるように感じました。
おめえ何目線だって感じですが、経験上、人一倍音にうるさい私がそう感じたんでそういうことで。ともあれ音による演出って大切ですよね。
合体後のシレーヌとの戦い。
bgmが使われるタイミングにハッとしました。良い所をあげ出したらキリないですが、op含め素晴らしい音楽でした。
スピード感溢れる作画、大変好みでした。
複雑な人間の感情、葛藤している間の取り方、繊細なシーンにおいても文句なしの高評価です。シンプルなデザインいいと思います。性描写はエロよりも生々しいグロさ、動物らしい人間を感じました。それも見終えた今となれば必要な感情かなと。
デビルマンである明が、群衆に和解を求めるあのシーンはグッときました。美樹がネットを使って世界に訴えるあのシーンも妙にリアルで、、、もし自分だったら美樹みたいな言葉が言えるかとか、それに対し何てコメントするのだろうかとか考えちゃいました。
原作には無い最終話の了のセリフ。
重みがありますね、好きです。あくまでも明主体でこの感情を感じてくれ、教えてくれ、と。
これに限らずどのシーンでも、台詞一言にたくさんの意味をのせて、訴えかけているように感じます。
他人の悲しみを感じて泣いちゃう主人公。そんな設定も物語に深みを出していたと思います。あぁしんどい。
声優は一部キャラが芝居くさい声に聞こえたので評価下げました。メインキャラのcvは申し分なく、迫真の演技に夢中でその世界に浸れました。内山さん大好き贔屓目もあるかもですが、明の豹変っぷり流石です。美樹の最期の叫び声も悲痛すぎて思わずゾッとしました。
人間とは、悪魔とは。
哲学、心理学、歴史、解剖生理、道徳や倫理、あらゆる観点から、とても丁寧かつ大胆に描かれた作品だと思います。
セリフの一つ一つが真に迫っている。
10話に収まるのがすごい。ギュッと詰まってる。
短くするつもりが長くなってた。
なのにまだ書き足りないほど。こんなにも魅せられ、考えさせられた作品は久しぶりです。
若輩者の私が、この作品の全てを理解するなんてできないと思う。だけど出来る限りこの作品と向き合い、自分の感性をもっと磨いていきたいです。