カミタマン さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
変わるものと変わらないもの (一周して草冠)
2020年5月現在,花物語はアニメ化されている物語シリーズ中特異な作品と言えるかと思う。
作品冒頭で神原駿河自身が述べているが,阿良々木暦,戦場ヶ原ひたぎ,駿河の台詞では触れられていないが羽川翼らの主要キャラの卒業後の話。つまり「阿良々木暦高校生活最後の1年間」という物語シリーズの後日譚になるわけだ。長い長い1年間(シリーズ放送中のリアル時間で化物語開始から終物語の終了まで9年2ヶ月w花物語もこの期間中に含まれてはいるけど・・・)の次のステップでの話だ。時系列で言うと春休み中の続・終物語よりも後に位置する。
物語は神原駿河視点で進む。阿良々木暦も戦場ヶ原ひたぎも羽川翼も居ない私立直江津高校が舞台である。
視聴者としては異常に寂しい,ぽっかりと穴が開いたように感じる。
しかし,三人は居なくとも私立直江津高校は存在し続け,駿河は3年に押野扇はたぶん2年になっている。(そして男子になったままw)
当たり前だが意外なことに(どっちだw)先輩たち以外にも神原を取り囲む人たちもいて,バスケット部の日傘が代表格。しかも一瞬だが日傘以外のクラスメートも大勢(3人くらい?w)登場する。
神原の教室は暦たちが使っていた教室。おそらくひたぎが使っていた「阿良々木暦」と落書きが刻まれた机があったりする。(そういえば自分が中3の時友達と校舎の絶対に見つからないような目立たない所に落書きをして,教育実習で母校に行ったとき残っているのを確認して妙に嬉しかったっけw)つまり,時間は進んでいるというわけだ。
神原駿河私立直江津高校3年生,カンバルセンパイである!後輩は扇ちゃん位しか登場しないが妙に感慨深い。そして「花物語」の主人公である。シリーズが長いとこちらにもいろいろ感慨に浸るところが出てくるwそして意外にも神原駿河ちゃんと主人公の役割を果たしたではないか。ちょっと寂しくはあるがもう阿良々木先輩のエロ奴隷ではないのだ。卒業した3人が居なくても物語は進んでいるではないか!むしろ阿良々木先輩にはがっかりだw
ストーリーの中心的な内容にはあえて触れないが,沼地蠟は花自分としては物語シリーズ中のキャラランキング2位タイである。1位はひたぎ様 2位に老倉育と沼地蠟花の薄幸コンビである。{netabare}育には「続・終物語」で蠟花には花物語のOPアニメーションである種の救済が与えられている。{/netabare}ゆえに花物語のOPアニメーションは最高に泣ける。EDの曲はもっと泣ける。
そして,1周して(1年が経過して)「化物語」に草冠がついて「花物語」秀逸なタイトルである。ここは原作者西尾維新のセンスですね!
自分は「花物語」が好きすぎて,物語シリーズで唯一原作を購入して読みました。