おでん さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ミステリーでもパニックホラーでもネタでも傑作
原作未読。地獄の夜でのイッキ観(非常に心臓に悪いけど何故か次へ次へと行きたくなった)
の視聴からおよそ2か月ほど経ちましたが、最近夏になり暑いため涼むために再視聴。(つまり2周した)
未視聴の方もお察しではあると思いますが、ホラーです。具体的にはミステリーホラーですね。そしてまぁまぁグロいです。グロさ的には、かなり直接的な物も多く、イマジネーション力豊かな方にはきついかも…個人的にはホラーの描写の方が強いので、気持ち悪さよりは不気味さが印象に残ると思います。
ホラーとしての仕上がりは非常に素晴らしかった! 深夜に観ていたのもあるが、視聴中マジで何度も震えたw もともと私はホラーがすごく苦手なのもあるが非常に良い出来であった!
内容も、このようにホラーが苦手である私でも何故か次の話へと進めるほど引き込まれ、悪くない。
OPテーマも素晴らしく、まさにこのAnotherのために作られた曲である。
ここまでは評価点だ。
賛否両論の意見となりそうなのは、まずグロへの描写だ。この作品は非常にたくさんの人が、簡単にお亡くなりになられます。(通称、アナザーなら死んでた)また、恐怖倍増を狙った為か、かなりその光景は地獄絵図です。その為か、途中離脱者(視聴を途中で止める人)が後を絶ちません。
この作品を観る際はそれなりの覚悟を決めて臨むのをお勧めします(食事中などは論外だと思う)
個人的に気になった点↓(物語の核心に触れるようなネタバレあり)
{netabare}
①前半戦がゆっくりで後半戦が超急展開だった。 転校から芸術的傘芸のところまでは正直もう少しまとめてほしかった。
②グロ要素はここまで必要なかった希ガス。 担任の例のシーンとかあそこまでケチャップフェスティバルしなくてもよかったよなぁ~… よりホラー要素を強めるために真っ赤な誓いしているのかもだけど、私が求めるのはグロさよりも、傘グッサのような純粋な恐怖でした。
③いくつかの矛盾点が目立った。 例えば、3-3にもう一人が侵入していて、他のクラスにはないとか言っていたのに、結末は3-3ではなく職員室でしたとか、もう一人が普通に町の外の海に行ったりと、おかしな点がちらほらあった。 まぁこういうミステリーアニメには、矛盾は割とつきものなのでとても気になるわけではないのですが、例のあの人の扱い方がもう少しうまくできたと思いました。
④物語を通して無能が多すぎる。まず榊原、君は空気を読むことを覚えろ。あと恐怖にも立ち向かう気持ちは立派だが、時には逃げたり避けたりすることを学んでくれ。河原、赤沢、とかは多田野殺人犯の素質がある人たちだし、望月は仲間との約束はちゃんと守ってくれ。 そして見崎! 正直君が一番の戦犯だぞ。左目の能力は確かにすごかったけど、それを除くと今回の話で犠牲者が大量発生した一番の原因は君の行動力不足だぞ!
…とまぁ、3-3には有能人が少なすぎる… 本当に千曳さんいなければみんな仲良くコープスパーティーでしたね…
⑤物語後半(海水浴あたりから)は前半に比べると評価が落ちる。 正直、クラスの謎がわかりそうでなかなかわからないあの前半のミステリアスな雰囲気が今作の一番の評価点だっただけに、後半からの死者を増やすためのネタ会やバトルロワイヤルは、面白かったが少し残念だ。 ただ最後のどんでん返しは圧倒的に騙されたので、そこは非常に良かった。
⑥合宿行かなかった組が圧倒的勝利であること。 正直合宿行かなかった組はその地点で死を確定させてほしかった気持ちがある。(どう考えても合宿死亡組がかわいそうすぎる)
⑦結局その場をしのいだだけだったこと。この悪夢を全く排除できず、また死の連鎖が繰り返されるとなると、すごくもやもやする。 まぁそのもやもやがたまらなく好きだが、せめて再発を防ぐための対策をもう少し入れてほしかった。{/netabare}
総評としては、ホラーアニメの代表作なだけあって、絶妙に怖く、雰囲気もいい。暑くて困っている方は是非一度ご覧あれ。