二足歩行したくない さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
レンはかわいいし、フカ次郎もかわいい
ソードアート・オンライン(SAO)のスピオンオフ作品。
SAO2期前半で舞台となったゲーム、ガンゲイル・オンライン(GGO)が舞台のワンクールアニメで、舞台設定のみ流用となり、SAOのキャラクターなどは登場しないです。
ストーリーの根幹にSAO事件が関係しているため、本作視聴前にSAOを見ておくことを推奨しますが、ストーリー自体はオリジナルで、GGOのフルダイブシステム型VRMMOというゲームについては本作だけでもざっとわかるので、本作からでも十分楽しめると思います。
原作はキノの旅などの時雨沢恵一氏によるライトノベル。
主人公は女性にしては高すぎる身長がコンプレックスの大学生「小比類巻 香蓮」。
現実とは真反対の小柄なアバター「レン」を割り当てたVRMMO"ガンゲイル・オンライン"を気に入り、荒廃した世界観で銃を用いて戦うその世界に足を踏み入れます。
主人公は全身ピンクという目立つ色の迷彩服を着ている少女姿。
その相棒も同じくらいの体長の女の子です。
SAOのGGO編でヒロインのシノンは、世界観に反したセクシーな衣装に身をつつんでいましたが、本作の女性キャラはそんな痴女痴女しい格好をしておらず、元作品に比較するとエロ要素的なところはほぼないです。
男性キャラも登場しますが、主人公については恋愛要素なしで、その類まれなるアジリティからGGOの世界を駆け巡る少女の、リアルを交えた戦いの物語を綴ったものとなっています。
SAO同様にゲームの行動がリアルの生死の引き金となる設定となっています。
レンはゲーム内で出会ったイカれた女性「ピトフーイ」と出会い、その知人の「エム」という男と"スクワッド・ジャム"という大会に出場することとなる。
大会が終わり、2回めの大会でレンは、エムから驚愕な内容の打ち明けと、とんでもないお願いをされるという展開ですが、正直なところSAOに比較するとヤバさというべきか、リスクや危険性という意味では劣る内容でした。
"人の生死が関わっている"とはいえその内容は冗談っぽすぎて、なおかつ主人公のレンにはあまり関係ない内容のため、設定に無理があるような感じを受けました。
ラストも"だからレンがピトフーイを倒す"意味が正直良くわからず、入り込みきれないところがあったように思えます。
あと、ピトフーイさんの言動が、なんか痛々しかったです。
誰も彼女のことを注目していないのに"みんなに人気者のおなじみのアタシ"アピールが強くて、キャラとして好きになれなかったのが残念。
ただ、面白くなかったというわけではなく、毎話ストーリーが展開し、SAO2期のような途中蛇足感を感じるような回もなかったです。
レンはかわいいし、フカ次郎もかわいいし、エンディングもかわいくてよかった。
あと、時雨沢氏による銃の設定作り込みは流石なのですが、仮想とはいえサバイバルゲームであれだけ意味なく大声出して騒いでいいのかな、と心配になるシーンが多々あり、もう少し緊張感があった方が良いのではと思いました。