ふりーだむ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
私が思うに~再視聴したので改稿しました
名作「クラナド」の続編ですが、また見たので改稿します。
何回見ても良い作品です。ひとえに泣けます。家族愛、兄弟愛、友情、親子愛、、、様々「愛」に満ちた作品だと思います。
学園祭後、ともに同じ思いに気づいた朋也と渚。晴れて「恋人同士になる」こととなるところで、前作は終わってますが、その後の話です。
泣けるとか、人生そのもの、とか大げさに書かれていますが、見る人によって見方は違うと思います。この作品をこれから見たいうというのであれば、「ありえない」とか「夢オチか」とか冷めた目で見ずに、思いっきり「気持ち」を込めて見てください。
簡単なネタバレあらすじ~
有紀寧、春原兄妹、美佐枝のエピソードと温かいお話のあとに始まる、本編とも言える結婚後の物語。疲れながらも渚と暮らす幸せな日々。ついに愛の結晶たる妊娠の発覚。そして出産と渚の死。最愛の人を失った朋也の絶望。「汐」を古河家に預け、何も考えないようにひたすらに身体にムチをうち、働く日々。早苗の強引な誘いにより計画された旅行で、汐と二人、向かった先は父の故郷。父の母に会った朋也は父の「真実」とを知り、もう一度「汐」と二人でやり直すことを決意する。子供の面倒を見つつ、仕事にも追われる、忙しいながらも幸せな日々もつかの間、汐も渚と同じ病気で倒れてしまう。そして再び最愛の者を失った朋也は渚との出会いを後悔し始める。過ぎ去った幸せな日々の記憶を忘れないために後悔を吹っ切った朋也に訪れる「もうひとつの世界」。それは渚と汐と3人で幸せに暮らす日々。大切なものは何か。幸せとは何か。いろいろ感じさせてくれる作品でした。
渚の記憶にあるお伽話。それはおそらくことみの両親が提唱する「もうひとつの世界」。病弱で進級できずたった一人の学園生活に戸惑う渚と、父の喧嘩で肩を怪我し、希望を失った朋也との出会い=何もない荒野で一人生きる少女と、その少女(渚)によって作り出されたガラクタの寄せ集めのロボット(朋也)。冬になると動けなくなる少女と記憶の中の世界を目指すロボット。これは二人の状況と心を表していたように思えます。幼き日に病気ながら雪の降る外で両親の帰りを待っていた渚は瀕死になり、父の祈りによって「とある場所」で息を吹き返す。その時に渚は街と同化したのでしょう。変わりゆく街と変わらぬ日々に絶望する朋也と出会い、朋也の心とも同化したのでしょうか。変わりゆく街に苛立ちを覚える朋也。変化を受け入れない朋也の心に反発することが渚を弱らせていたのかもしれませんね。その心は渚から汐に受け継がれ、汐も渚と同じ病に倒れてしまう。渚との出会いを後悔しながら、過ごした日々、様々な人との出会い、その人たちを助けたこと一つ一つが「伝説の幸せの光の玉」となり、渚との出会いを受け入れた朋也に「奇跡」を起こしたのかもしれませんね。
大事なものを失う悲しみ、特に弱った汐にとった朋也の行動に賛否両論あるようですが、死生観の違いかと思います。望みを叶えて逝かせたいと思うのか、一秒でも生きながらえさせ、「奇跡」を待ってその先に死を迎えさせる、と思うのか、様々だと思います。どちらも正解だと思いますが、私は朋也のとった行動に共感し、感動しました。思えば、渚の父・秋生も渚に同じ行動をとっていましたね。朋也もそれと同様のことを考え、あの花畑へ連れて行こうと思ったのか、とも思えます。奇跡の起きたあとの汐が花畑を元気に走り回るシーンを見るたび、本当によかったと思えたし、その朋也の行動こそが汐の願いを叶え、奇跡を起こす最後のカギとなったようにも思えます。このシーン、好きですね。
何度か見返した結果、という思いに達しました^^;(解釈が違っていたらごめんなさいm(_ _)m人によって解釈が違うということ言うことでご勘弁を^^;)
元を正せば、体の弱い渚に妊娠させた朋也に問題があると思いますが、それはさて置き、二人を見守り続けた古河夫妻。私はこの二人に感謝したい。そして、「もう、いいんだぞ。」このシーンに毎回涙します。一番好きなシーンですね。私にとってこの夫妻は理想の夫婦像であり、秋生は理想の男性像であり、早苗さんは理想の母親像です。この二人なくしてこの物語はなかったようにも思えます。
アニメの一作品ながらも、いろいろなことを考えさせて、本当に大事なもの、大切なものは何かを考えさせてくれた「クラナド」。見た作品数が少ない私が見た中で、お気に入りの作品の一つです。賛否両論あると思いますが、初めて見る、またはもう一度見る方は、冷めた目で見ず、気持ちを込めて見たいただきたいと思います。
キャラ、ストーリー、結末。いろいろ意見は有りましょうが、素直な気持ちで見ていただきたいと思います。
人を思う心、大切なものを失う悲しみ。そして、愛する者と過ごす、何気ない日常の愛おしさ、そしてかけがえのない青春時代と仲間たち。
改めて、忘れていた大切な様々なものを思い出させてくれた、素晴らしい作品だと思います
ふりーだむ的名作認定 No.03