タック二階堂 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ヒロイン・三橋と阿部のラブストーリー。
詳細は公式でも。
人気の野球マンガが原作の作品です。
制作はA-1 Pictures。
まず前提として、野球アニメとして非常に
よくできており、めっちゃ面白い作品でした。
それが前提のうえで、観ていくごとに
壁やクッションを殴るほどストレスの溜まる
作品というのは、みなさん感じるはず。
それは、ピッチャーの三橋廉というキャラが
ナヨナヨ系どころか、これは自●症じゃないか
というぐらい、吃音でまともに話もできません。
チームメイトに声をかけられても、「か、か、
あ、あ、う、う……」ってな感じで、赤面し
目が猫のようになり、逃げます。
似たようなキャラとして「SHIROBAKO」に
出てくる絵麻の後輩・久乃木愛というキャラ
に酷似しています。言葉が出ず、「う!」
だの「だ!」だのといった感じ。
つまりこれ、引っ込み思案の女の子だと
置き換えてみれば、なんとか観れるんです。
野球ではしばしば、バッテリーを「夫婦」と
比喩されることがあります。
往々にしてキャッチャーが女房役ですが。
つまり、この物語ってヒロイン・三橋廉と、
正捕手の阿部隆也によるラブストーリー
なんですね。
この1期は全26話(26話は特別編)ですが、
後半1クールは夏大の初戦のみ。
こんだけ時間をかけているので、とても細かい
心理描写も交え、見ごたえのある野球アニメに
仕上がっています。
ま、とにかく三橋廉がイライラするわけですが。
ビビリ、キョドり、ネガティブ、泣き虫、
そのくせ自分は投げるのが好きだからマウンド
からは下りないという、なんとも面倒くさい
キャラ。このメインヒロインを許せるかどうか
で作品の評価も変わってくるのかもしれない
ですね。
ただ、僕の場合、それを差し引いても、
あだち充作品に引けを取らない優れた野球
アニメだと感じました。
それだけに、せめてもう少し、まともに
話せて意思疎通できるメインヒロインにすれば
良かったのになあと思いました。