アミリュ さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
獣人が出てくる色々な要素を詰め込みすぎたアクション。様々な要素を楽しめるか、一つ一つが引っかかって楽しめないか分かれる。作画・キャラデザは文句なし。
全話視聴。
遠吠えは種族の壁を超える!!獣人がいる世界で繰り広げられるアクション喜劇。
シナリオはギャグと社会問題・風刺とアクション、SF、ファンタジー、ヒューマンドラマ等…様々な要素を組み合わせたものですが、全体的にとっちらかった感じ。
マジメなシナリオか?と思えばギャグがノイズとなりギャグだなと見れば深刻すぎて笑えない。
ただ3話や6話以降で行われた女の子同士の友情に関しては他の要素に邪魔されずそれなりに見ごたえがあります。
また1話完結ぎみの話が多く、そのせいかキャラクター描写がゲストキャラに割かれてメインキャラの描写が不十分気味。
主人公のみちるは熱血すぎるものの年相応で好奇心旺盛な少女。
物語を回すにはとても良い役柄だと思います。
王子様ポジションかもうひとりの主人公なのか役割がハッキリしない士郎は無愛想な獣人至上主義者で、あまり心理的な描写がないせいかあまり共感できませんでした。
そのくせ、クライマックスシーンの見せ場を大体持っていかれスッキリせず。
ダブル主人公?として分担してるのでしょうが、お互いに役割を主張しすぎて中途半端感が拭えません。
みちるを完全にメインにして異文化交流を精密に描くか、士郎をメインにしてアクションに主軸に置くなどもっとスッキリ出来たかと思います。
とはいえ一つ一つの要素は面白く、特にスピーディでダイナミックなアクションはなかなか見ごたえがあります。
要素を絞って描写していれば間違いなくかなりの良作になった事は間違いないのでその点は非常に残念です。
どちらかというと動きを優先したやや緩めな作画に思えますがカートゥーンテイストを貫いた面では高く評価できますし、動きに関してアイデアが豊富に生かされておりとても楽しめました。
ビビットカラーで統一された若干目が痛い世界観も他の作品にない個性があると思います。
演出・シナリオが先か、大胆な作画を作りたい故に無理やり歪まされたかは判断できませんが全体的にセンスのあるビジュアルだったと思います。
怪獣に変身してビームを放ったり(???)勢いがありますが色々詰め込みすぎて総じて中途半端な作品となりました。
ケモナー的にものすごく期待してたのですが色々と残念。
ソフト百rもとい女の子の友情は美味しかったですが、本音を言うと士郎さんの出番をもっと増やして欲しかったです……
総評
◎良いとこ
+いっぱい動く!
+ダイナミックなアクション!
+色んな要素てんこ盛り欲張りバリューセット!
+ケモナー歓喜!
×悪いとこ
-ダブル主人公を生かしきれてない。
-みちる以外のメインキャラの描写が足りず。
-エンターテイメントと社会派描写が反発し合ってる。
-1クールなのに壮大にしすぎ、要素が多くて何がメインなのかよくわからない。