「劇場版「幼女戦記」(アニメ映画)」

総合得点
86.0
感想・評価
478
棚に入れた
2509
ランキング
214
★★★★★ 4.1 (478)
物語
4.0
作画
4.2
声優
4.1
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

最前線は続く

 原作は未読。
 内容的にはテレビシリーズの続き。
 作品世界は相変わらず第二次世界大戦(以後WW2と表記)を思わせるもので、本作は
アフリカ戦線と東部戦線を思わせる内容。特に主軸となる東部戦線は現実の独ソ戦のように、
これまで以上に過酷な印象。
 兵器などはテレビシリーズにおいては第一次世界大戦とWW2の折衷的印象だったが、本作では
だいぶWW2に寄ったみたい。

 これまで個としての強さは主役であるターニャ・デグレチャフが抜けている感があったが、
本作では並び立つ存在であるメアリー・スーが登場。まあ一種のライバル登場だが、なんとも皮肉な
キャラクター名で存在Xが面白がって作ったんじゃないかと思ってしまった。
 この二人、戦争に参加する理由はまったく異なるものだが、根底にあるものが愛国心などではなく
自己理由である点など、実は結構似ているんじゃないかと。
 この二人の空中戦は劇場版クオリティということもあって、スピーディーで見応えあり。

 このシリーズはターニャが活躍すればするほど、戦局や自身の配属先が本人の思惑から
ずれていったり、回りのターニャの本質とは異なる誤った評価などが面白かったりする。
 他にもターニャ自身のいたずら心を含んだような行動など、全体的に戦時下ゆえの乾いた
ユーモアが漂う。
 本作もそんな空気が漂うが、そんな中でシリアルな空気を纏ったメアリーだけが浮いているような
感があり、その空回り感が逆に面白かったりもする。
 ターニャと存在Xの会話こそなかったものの、ターニャとメアリーの死闘やラストのターニャの
落胆振りをどこかで楽しんで見ているかのよう。

2020/04/16

投稿 : 2020/04/16
閲覧 : 259
サンキュー:

9

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