ウェスタンガール さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
Pet Sounds - ペット・サウンズ
べつに、ハルキストでも何でもないのだが、真っ先に思い浮かべたアルバムがある。
ブライアン・ウィルソン率いるビーチボーイズのペット・サウンズである。
その中の「I Know There's An Answer(救いの道)」は曰く付きの作品であった。元々、ブライアンが用意していたのは、「Hang On to Your Ego(エゴにしがみつけ)」と言う曲で、ボーカルのマイク・ラブのクレームで歌詞が差し替えられたのである。
前者は、孤立して自分だけでやっていこうとする者に、仲間がいるんだよ、答えはあるのだけれど、自分で見つけなくちゃ、と語りかける。
後者は、同じ悩みの中で、罪のある自分は、エゴにしがみついて、負け戦でも闘って行けと歌う。
“ハチマキ”と“ロックスミス”を見ていると、それぞれが持つコインの表と裏、人間の探求心とエゴ、その推進力の強さを感じるのだ。(グレンラガンか!)
話の前半は“ハチマキ”を取り巻く人々の物語、中には冗長で鼻に付くパートもあるかもしれないが、そこは我慢をして見続けよう。
後半、“ハチマキ”と“ロックスミス”のエゴが爆発し、俄然面白くなる。
テロリストもまた激辛スパイスとして話を盛り上げてくれる。
しかし、なんといっても女性陣が素晴らしい。
ニコ中の“フィー”、最後まで愛を叫んでくれた“タナベ”、そしてベストガール、ルナリアンの“ノノ”ちゃん!!
{netabare}「おい、ハキム!ノノちゃんに何かあったら承知しないぞ!」
「海が見たい」って、クラナドAS、汐ちゃんと被ります…。
ころぎさとみさん、良いですね。{/netabare}
因みに、“ペット・サウンズ”のジャケットは動物園のファミリーエリア、動物と触れ合える”Petting Zoo”での一コマであり、アルバムの仮題は“アワ・フリーキー・フレンズ=風変わりなともだち”だったとのこと。
デブリ課の面々にピッタリでしょ?
宇宙開発は戦争の落とし子であり、人間のエゴの発露である。
それだけに、非情であるがゆえのスキのなさ、美しさがあるのかもしれない。
ヴェルナー・フォン・ブラウンのグループがペーネミュンデで製造した“V2ロケット”がNASAに繋がってゆくように、日本においても、宇宙開発の推進力が軍事由来であることは確かだ。
日本中を感動の渦に包んだ“はやぶさ”の物語。
目的地である小惑星“イトカワ”、日本における“ロケット開発の父”糸川英夫への尊敬を込めて名付けられたものである。
彼は旧中島飛行機で、ゼロ戦と並ぶ名機“隼”の開発者であった。
そう、探査機“はやぶさ”、その名前の由来はここにある。