赤べこ太郎 さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
完全なホラー。しかしミステリーのようにも考えてしまう
ホラーだのミステリーだのという話は他の方もたくさんされているので、
自分で予想した展開を書いてみようと思います。
見たくない方は引き返してしてください。
まず「Another」というタイトル。
他のもう一つとか、もう一人とかいう意味がありますが、ここには何かカギがあると思います。
The Other でも Others でもなく「Another」にした理由が気になります。
物語は、クラスに紛れ込んだ死者は誰か、とういという展開になっていきますが、
僕は死者は赤沢さんだと思います。
なぜなら、問題のタイトルを思い出してみてください。
「赤沢」→「アカザワ」→「アカザー」→「アクァザー」→「アヌァザー」→「アナザー」→「Another」。
これは元から赤沢さんが死者だったと示しているようにしか思えません。
だからこの作品の本当のタイトルは、「Akather」なのではないでしょうか。
その赤沢さんは、主人公と握手をした時、
「私は以前にあなたに会っている。記憶にはないけど、身体が憶えている。」と言っています。
ここで閃きました。既に亡くなっている人が死者として蘇る。主人公のことを身体で憶えている女性・・・。
そう主人公のお母さん以外にいません。
主人公のお母さんは、彼を産んだ時に亡くなってしまった。
命と引き替えに産んだ息子に一目会いたくて、「対策係 赤沢」として蘇ったのです。
赤沢さんが主人公の母親だと思う理由はもう一つあります。
「赤沢さん」というこの苗字。作者は実によく考えていますね。
「赤沢さん」→「あかざーさん」→「あかさーさん」→「ぅわかさーさん」→「うぉくぁsーさん」→「うぉかぁーさん」→「おかーさん」→「お母さん」。
しかし死者はいつまでもこの世にいることは出来ません。
生まれて初めて母に会い、そして別れることで、主人公はより強く明日を生きていくのです。
そんな母親からの自立を描いた物語なら、
この作品のタイトルは本当は、「A Mother」なのかも知れませんね。
完結が楽しみです。