プラ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
中二病との付き合い方
十花が結婚・海外生活する(映画の最後で判明)を機に六花の面倒を見ることができなくなるため、中二病を引きずって精神が未熟なままの六花をイタリアに連れていこうとする。突然大きな選択を迫られた六花は、恋人の勇太・昼寝部の仲間たちとともに中二病と向き合い方を考えることになる。
十花は本気でイタリアまで連れて行く気はないものの、六花が今のままでいることがとても心配であった。勇太という恋人ができて、中二病も卒業してくれるかと思ったが、まったくその気配がないのは誤算だったらしい。それで、イタリアに連行するという強硬手段に至ったのだろう。
十花の強硬手段に対して、勇太と六花たちは駆け落ち逃避行という手に出る。しかし、駆け落ち初日に、森夏と凸守が言いくるめられて十花サイドに寝返ることになる。
駆け落ち逃避行の中、六花が母親に会いたいと思っていることに気付き、青森へ向かう。そして、その道中、勇太はこれからも六花と一緒にいたいという気持ちが強くなり、指輪を用意し六花の薬指へと通す。これは実質プロポーズである。
しかし、六花は翌朝、勇太に気付かれないようにして、外した指輪を置いて母親に先に会いに行き去ってしまう。六花は、中二病であることがアイデンティティーであり、勇太とつながっているために必要なコミュニケーションの手段であった。勇太に恋をして「普通の女の子」に戻ってしまうことが、六花はイヤだったのだ。
一方の森夏と凸守は・・・?十花の手下として、勇太と六花を追っているさなか、より仲が深まったようである(この映画のいちばんの盛り上がりだったかもしれないw)・・・ということはさておき、十花の指示で先回りして、六花と勇太それぞれに二人で答えを出すように、そして約束の地へ向かうように告げる。
物語はクライマックスへ。再び邂逅した勇太と六花。アイデンティティーを失うのが怖いと話す六花に、六花が普通の女の子に変わってしまっても受け容れられると諭した勇太がもう一度"プロポーズ"する。
エピローグ。答えを出した勇太と六花に、十花はプレゼントを用意していた。結婚式のブーケトスで、新居のカギを入れてブーケを遠くへ投げ、六花にキャッチさせるという演出。新居はもちろん、上の階の部屋である。
ラストシーンは、テレビアニメ一期の一話と同じシーン。六花が綱を伝って勇太のベランダに降りていくところで、幕が下りる。