STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえずの簡単な感想
原作は未読。
他人の精神や意識に入ったり、精神操作系能力者を扱った作品自体はそう珍しいものではないが、
「ヤマ」、「タニ」、「鍵」といった記憶に関する設定が他では見られない独特なもの。
これらの言葉に代表されるように他作品の精神操作系能力に較べて、記憶の改ざんよる精神操作に
重きを置いているところが興味深い。
精神操作能力者を扱ったSFサスペンスものであるが、重きを置いているのは人間ドラマといった
感じで、特にキャラの関係性に関してはヤマ親とペットという設定が印象的。
ペットのヤマ親に対する絶対的な信頼性などはペットという言葉通り、飼い主に対する飼い犬の
態度そのものという感じで、その純粋な愛の描写が恐ろしくもある。
キャラに関しては表と裏、現在と過去といった面が描かれるため、序盤と終盤では印象が変わる
キャラが多く、中でも司と桂木が印象深い。
それを演じるキャストも素晴らしく、特に司役の谷山 紀章氏の演技は見事。
エンターテイメント性という点では作画、ストーリー共に地味なきらいがあったが、ストーリーに
関しては後半になるにつれて緊迫感を伴った面白みが増していき、ラストは少々のドンデン返しが
ありながらうまいこと締めたなかなか良いプロット。
2020/04/09