TaXSe33187 さんの感想・評価
1.9
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.5
キャラ : 1.0
状態:途中で断念した
内容がないまま30分枠を掻っ攫った結果…
ギャルが恐竜をお持ち帰りして云々って舞台設定こそ突飛ながら、実際の内容としてはあるあるネタに似せた日常風シュールギャグといった感じ
内容のシュールさもあって、5分アニメでもなお退屈するような展開
これで30分やるんだから本当に退屈な時間としか言えない
ただ、このアニメの問題は内容の退屈さそのものではなくて、「30分枠をどう使うか?」という部分にある
(おそらく原作通りだろう)ギャルと恐竜の交流を描く部分は全体の半分もなく、大半は欄外1コマレベルの小ネタとアニオリ風のなにかで時間を浪費していく
というか本編の内容にしろ、「ギャルって可愛くて優しくて最高だよね☆」みたいな薄くて気持ち悪い吐き気のする幻想だけで作られてる
ギャルかわいーで展開するにしてもギャルである必要性を用意しろとしか言えない
これって別に誰でもいいじゃん?優等生キャラだろうがその辺のOLだろうが誰だって成立するネタなら表題に「ギャル」と付ける意味がない
ギャルのキャラ付けに尖った要素がなく、ただ優等生に優しいだけの性格でちょっと可愛く気取ってるだけってのは原作時点で問題がある
ギャルの登場パートですらテンポが緩くて退屈だったのに、恐竜がカップ麺を待つだのバス待ちするだのが面白いと感じられると思ってるの?
あからさまにネタが不足してるのを無理に場繋ぎしたような演出を続けて、
それで「おめーら低予算アニメ好きだろ?wwwww」ってやってるようなもの
シュール系にしろ低予算にしろこっちは内容を吟味した構成に笑っているのであって、手抜きを見せられて笑うような感性は持ち合わせてない
そういう諸々を我慢してのBパートはまさかの実写
Aパートの展開をギャルの代わりに見栄晴が演じるという部分は面白かった
ただ、その面白さはいわゆる「出オチ」であってずっと続くものではない
では見栄晴が登場してからなにか変わるのかと言うと、以降の展開はマジにギャルと見栄晴を入れ替えただけで何一つ変化がない
というか根本的な問題なんだけど、本筋の「ギャルである必要性がない」ってのが見栄晴にも悪影響を及ぼしている
見栄晴が演じるギャップはあくまでも部屋の女の子らしさだけで、あとの内容は世話焼きなオジサンがただ恐竜の世話を焼いてるのと大差ない
「オジサンがペットと遊んでるんだなー」程度の展開にしかならないシナリオではせっかくの実写ネタも見栄晴も何一つ意味がない
部屋を独身男性のものに、恐竜を犬にでも置き換えて頭の中に思い浮かべて普通に成立してしまう内容になっている
「この辺はギャルならではだよね!」からの「いやいやギャルをオッサンがやると無理あるやろwww」がギャップネタじゃないの?
「ギャルじゃなくても良くね?」からの「やっぱギャルである意味なかったね…」で何をどうやって笑えばいいの?
仮にこれが5分アニメで無理なギャグ要素を用意しなければ、ほのぼのアニメとして一定のクオリティにはなったと思う
その場合でも「ギャルじゃなくても良くね?」は残るけど、少なくとも空気感は癒やし枠として統一できた
Bパートの存在のせいで全体の雰囲気がシュールギャグに変貌して、その結果Aパートのギャルすらつならないだけの要素になっている
これで面白いと思ったの?面白くないお話をキャスト入れ替えただけでしょ?
つまらないAパートを耐えたら見栄晴登場の10秒だけクスっと来て、でもそれから先は退屈なAパートの焼き直し
繰り返しになるけどこれで面白いと思ったの?脚本担当と監督はちゃんとこれを見直したの?
というか30分アニメとして成立できない内容でどうして枠を奪ってきたの?
せめて枠に見合った原作を用意してやるべきだろうに
こんな内容で誰か得したの?
表題どおりにギャルと恐竜のほのぼのシナリオをやるだけならまだしも、中途半端に妙な内容を捩じ込んで退屈を悪化させるなんて論外でしょ
実写を入れるとか小ネタで繋ぐとかはやってもいいけど、それでテンポを崩すのは論外
まして本来このシナリオが持っていたであろう空気感を壊してまでやることではない
仮に本筋の内容だけで5分アニメを構成していたなら、個人的な好みにあわないだけと納得もできた
でもこれは30分アニメで、なおかつどういう内容にしたいのかも不明なまま無理な尺稼ぎの様子だけが伝わるんだからどうにもならない
無理なら無理でアニメ化を諦めるなりなんなりしといてくれ、というのがこのアニメに対する総評かな