STONE さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
とりあえずの簡単な感想
原作は未読。
アイドルに関しては地下アイドルどころか、メジャーなものまであまり知らないので、アイドル
及びそれを応援するファン達の活動内容を興味深く見ることができた。これがリアルに近いのか
どうかは判らないけど。
ここで描かれるそれは、ファンはどんどんアイドルに金を注ぎ込み、アイドルはそれを促している
ようで、ある種のえげつなさも感じるが、まあ結局は商売だし、ファン自身もそのシステムを承知
してやっていて、それで幸せになれるならいいか。
人対人ということで露骨な感があるが、多くの趣味が大なり小なり、こんなものだよねえ。
序盤においてはCham Jamの市井 舞菜と、そのファンであるえりぴよのやりとりを面白く
思いつつも「これだけで1クール持つか?」と言う不安もあったが、舞菜以外のCham Jamの
メンバーやえりぴよ以外のCham Jamファンに焦点を当てるなど、一種の群像劇スタイルに
なることで話に広がりができ、前述の不安は杞憂に終わった。
Cham Jamに関しては各メンバーのキャラがよく立っており、単純にCham Jamを基軸とした
アイドルものとしても楽しめる。
中盤の山場である人気投票だが、作中内では下位だったの舞菜や横田 文なんかも、前者は
メインヒロイン、後者はネタ的においしい役どころというわけで、メタ的な現実での人気投票だと、
逆に上位に来そうな感じ。
一方のファンの方だがえりぴよがかなりいっちゃってる感じな分、くまさという存在が、ファンの
矜持などを見せてくれる大きな存在に思えた。
くまさ以外も含めてアイドルとファンのそれぞれに良識があり、アイドル同士やファン同士も仲が
良かったりと、いずれも気持ちの良いものを感じてしまったが、それが作品そのものの品の良さにも
繋がっているように思える。
ただ、現実だとそんなきれいなものではないということはよく聞くわけで、これは理想的状態
なんだろうなあと思ってしまった。
逆に言えば、今はアイドルとファンの関係としてきれいな状態でありながら、えりぴよに対する
気持ちは単なるファンに対するそれを超えたものがある舞菜の今後などは気になるところ。
キャラデザインなどは凄く好みで、水彩画のような淡い色合いの作画も雰囲気に合っていたように
思えた。
あとCham Jamのライブシーンだが、やはり手書きはいい。
最後にえりぴよ役のファイルーズあい氏だが、改めてこの人は凄い新人さんという思いが。
2020/04/01