Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
恋愛×伝奇×ミステリ
この作品の原作は未読ですが、この作品も例によって出演する声優さんで決めちゃいました^^;
本作の主人公である岩永 琴子役に「あかりん」こと鬼頭明里さん、そして福圓美里さんに宮野真守さんときたらもう視聴一択しかありませんでした。
“怪異”たちの知恵の神となり、
日々“怪異”たちから寄せられるトラブルを解決している少女・岩永琴子が
一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異”にさえ恐れられる男だった!?
そんな普通ではない2人が、
“怪異”たちの引き起こすミステリアスな事件に立ち向かう
[恋愛×伝奇×ミステリ]!!
2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?
公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
この作品で一番嬉しいのは、事件の推理を懇切丁寧に解説してくれるところだと思っています。
「虚構」とは「真実」の裏返しで、「真実」は一つしかありませんが、裏返した「虚構」の数は恐らく無限大。
だから単に「虚構」を積み上げていっても物語が発散するだけ…
「虚構」を貫き通すには、不変的な幹が必要なんです。
原作既読の方はまだしも、私の様に原作未読組はゼロからこの作品に触れるので幹を持ちえる筈がありません。
それにアニメを視聴しただけで幹が出来るとは到底思えません。
だから、幹を形成するロジック…つまり推理の懇切丁寧な解説が必要不可欠という訳です。
必要不可欠と嬉しさがどの様に結びつくのか…
アニメを視聴された方なら既にご存知のことだと思いますが、推理を解説してくれるのは自らの推理を展開する岩永琴子自身…つまり、あかりんの独壇場が展開されるのと同義なんです。
あかりんボイスのファンである私にとって、これがどれほ尊いことか…
日曜日の朝一番で視聴し、耳を幸せにするのが習慣になっていましたので^^;
思えば最初にあかりんボイスを意識したのは「グランクレスト戦記」のシルーカ・メレテスでした。
あの凜とした声質が堪らないんですけど…
本作の岩永琴子の声質もシルーカ系なので分かりやすいのですが、何気にあかりんの守備範囲って広いんです。
「ウマ娘 プリティーダービー」のセイウンスカイ
「ひとりぼっちの○○生活」の本庄アル
「鬼滅の刃」の竈門禰豆子
「地縛少年花子くん」の八尋寧々
どれもシルーカに繋がる道筋の見えないキャラばかり…
まぁ、禰豆子は「うー、うー」と唸ってばかりだったので良く分からなかったですが、現在放送中の「地縛少年花子くん」の八尋寧々は全く雰囲気が違うじゃありませんか。
やっぱり声優さんって凄い…
って、思い切り脱線してしまいました^^;
公式HPのINTRODUCTIONに記載されている通り、岩永琴子は只者では無いのですが、琴子が見初めた桜川 九郎も普通とは対極に位置する存在だったんです。
この二人の「普通じゃない様」については、本編で確認頂きたいと思います。
そこに琴子が推理をするようになったきっかけや、九朗の背負った業を知る事ができますので。
それは想像していたよりずっと重く、早々以上に根深いしがらみが潜んでいたんです。
ですが、二人の持ち前の胆力…というか気概がその身に絡まるしがらみを感じさせないんですよね。
時折放たれる琴子の下ネタ…それこそ虚構の根源だったりするのかな…
などと考えてしまいます。
この物語は普通じゃないキャラもちゃんと登場します。
福圓美里さん演じる弓原 紗季がその代表格です。
彼女は以前九朗と付き合っており結婚も考えていた間柄だったのですが、結局彼女の方から離れていきました。
ごく普通の反応だと思いますし、とても大切なバランサーの役目を負っていたと思っています。
様々な超常現象が起こった際、普通の人との対比は重要です。
そこで、如何に非日常的な事が起こっているかの物差しになっていましたから…
見た目は何も変わらないのですが、ある一線を越えられる者と超えられない者の差は歴然なんです。
そう考えると、紗季の表情や言動が全うに見えてくると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、嘘とカメレオンさんの「モノノケ・イン・ザ・フィクション」
エンディングテーマは、宮野真守さんの「LAST DANCE」
個人的にはオープニングに軍配かな。オープニングアニメとの相性も良かったので。
1クール全12話の物語でした。
あかりんの声質が嫌いじゃないなら、十二分に堪能できる作品だと思います。
今後の布石も打たれていましたが、原作のストックがそう多い訳じゃなさそうなので、続編が制作されるとしても少し時間は空きそうですね。
私はしっかり「あかりんワールド」を堪能させて貰いました!