chariot さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
優しさに溢れた切ない未来は何処へ向かうのか。
漫画原作の全12話。
カテゴリー的にはハイファンタジー、親子の絆。
人間の幼女ソマリと森の守護者であるゴーレムの旅を描いた作品。
感想。
幻想的な自然の中で様々な姿の魔物たちが町を作り、割と平和に生活する世界。
のんびりした優しい世界でありながら絶滅危惧種でもある人間は身を隠して生きている…
絶滅危惧種である「人間」と森を守護する事が使命であり森を離れる事はまずないはずのゴーレムという特殊な組み合わせの親子は「人間」の情報を集めながら旅をしていく。
小さなソマリは無感情でも優しいゴーレムをお父さんと呼び、ゴーレムも感情はないと言いながら少しずつソマリに愛情を芽吹かせる。
お互いがお互いを必要とし、しかし遠くない未来には不安しかない。
ソマリが笑顔であり続ける為の条件をゴーレムは満たせない。
ずっと一緒にいたいと願うソマリの希望に、どういった結末が用意されているのか…
結論から言えば解決はしてなかったです。
原作も未完のようですし、まあそうなりますよね。。
でも1話1話紡いできた親子の愛情は最終回で目頭が熱くなるぐらいには楽しめました。
村の老人たちの言う魂なんて信じないゴーレムが最後に願ったのは魂になってもソマリのそばにいる事。
否定していた感情、それにすら縋りたくなる愛情。
上手くリンクさせたなあと思いました。
原作の最終回はどうなるのか…奇跡を起こせるなんて思わないけれど、どう締めるのか気になりました。
基本的には平和な世界なので起伏も少なく良く言えば穏やか、正直に言えば退屈な雰囲気の作品です。
起こる事件に対してのハラハラ度はかなり低めですが本作は感情を主軸にしている面が大きいのでゴーレムとソマリ、また旅の途中で出会う人々(魔物だけど)の優しさや彼らの愛情などに触れられるハートフルなお話という認識で観ると楽しめるかと思います。
好きなキャラ:キキーラ
わんぱくで子供っぽさ全開、でも勇敢さも備えたとてもいい子でした。
ソマリとの別れが辛くて泣くシーンも可愛かったです。