あ。 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
美しい作品でありながら、どこか現実的。
作画は流石P.AWORKSといったところ。京アニやufo,A-1など作画に定評がある制作会社はいくつかあるが、どこか幻想的で美しいPAにしか出すことのできない雰囲気がふんだんに詰め込まれた作品だと感じました。op,ed,bgm、キャラデザは言うまでもなく、ストーリーも中盤はやや退屈だったものの全体的に見るとしっかりとまとめられていて良かったです。(この先ネタバレ注意!)
まず、この作品中の世界では「魔法」という特殊能力が使えるものの、あまり汎用性がありません。(魔法の効果は芸を披露して人を喜ばせる程度。)また作中の展開では、瞳と琥珀の2人のみでのシーンは、これから女子特有のドロドロ展開になる直前のところで友人関係を持ち直したり、最終話の瞳と悠斗の告白シーンでも悠斗は瞳にもう二度と会えなくなるのに瞳を抱きしめるだけ(普通の恋愛アニメにありがちなもう一歩先の展開に進めない)などといった妙に現実的で繊細な描写が多く描かれており、それがこの作品の魅力を引き出しているのだと思います。タイムスリップ後の須美(祖母)と瞳の時を超えた再開も感動だったし、65年という長い年月の間皆に一体何があったのだろうと自分なりに回想してみる位には没頭できた作品でした。何か自分に足りないものがある人、今の自分に満足できない人は特に見る価値はあると思います。