タック二階堂 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
16世紀イタリアで女だてらに画家修行する女の子の立志伝。
詳細は公式でも。
16世紀のイタリア・フィレンツェ。
貴族の家に生まれたアルテは、子どもの頃から
絵を描くことに夢中。父を失い、女の幸せは結婚だ
という母親の反対を押し切って、画家になるため
家を飛び出しました。しかし、女というだけで
誰も相手にしてくれません。
そんな中、唯一アルテの絵を見てくれたレオに
出会います。レオはアルテに弟子入りを認めるため
ある課題を出しますが……。
というお話です。
すごく正統派なストーリーという初回の印象です。
なんというか、非の打ち所がありません。
アルテがどんな子なのか。なぜ画家を目指している
のか。そのために何をして家を出たのか。
すべてきちんと描いています。導入としては満点。
あとは、アルテがどうやって頑張って画家になって
いくのか。ストーリーの転がし方を楽しみにして
いきたいと思いますよ。継続視聴です。
=====第7話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
アルテの落書きを見た貴族のユーリは、姪・カタ
リーナの家庭教師としてヴェネチアに来てほしい
と持ちかけます。
いったんは断るアルテですが、レオと旧知の仲の
ルザンナが、亡き夫の実家から持参金を返して
もらえず、窮地に陥ってることを知り、ユーリの
権力を使って支払わせる代わりに、ヴェネチア
行きを決意するのでした。
{/netabare}
というお話です。
すごく真面目にストーリーを重ねてきました。
なんていうか、引っ掛かることがまったくない。
かなり無難で優等生の脚本だと思います。
声優もアルテのCV:小松未可子さん(ご結婚おめ
でとう!)をはじめ、そつなく全体的に無難です。
Seven Arcsの作画も派手さはないものの、きちっと
16世紀のイタリア・フィレンツェの雰囲気を
描いていて無難な仕上がりとなっています。
OPの坂本真綾さん、EDの安野希世乃さんとも、
作品の雰囲気に合った良好で無難な楽曲です。
と、すべてのファクターにおいて、高いレベルで
「無難」な作品です。
評価点としては、オール3.5点の70点の作品かなと。
逆に言えば、ここまでスルスルと引っ掛かりもなく
無難に回を重ねてきて、強いインパクトもない。
印象に残っているのは、アルテの美しくて大きな
おっぱいのみというw
毒のない無難な作品だなあ。
次回からのヴェネツィア編で、ちょっと起伏が
出ればいいですね。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
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ヴェネツィアで肖像画をすべて描き終え、フィレ
ンツェに戻るか、このまま残るか悩むアルテ。
そんなとき、以前、工房であった男性から
貴族出身の女性画家という肩書きが羨ましい
と言ったことを謝罪されます。
アルテは、それをネガティブに捉えていました
が、自分の強みとして生きていくことを決意。
ヴェネツィアに別れを告げ、レオの待つフィレン
ツェに帰ることにしました。
しかし、工房に戻るとレオの姿はありません。
なんと熱を出して意識がないとのこと。
はたして、何があったのでしょうか?
{/netabare}
という最終話です。
なんともあらすじをなぞるような展開。
変な喩えですが、カーリングのストーンがスーッ
と滑っていくように、何の抵抗もなく話が
進んでフィナーレって感じ。
そもそも、この作品自体が序盤からずっと、
滑らかに引っかかりもなく、すらすらと進んで
来たような印象です。
物語の展開自体はケチのつけようもないので
すが、ちょっとした挫折まですべての面で、
こういう物語を滑らせていくという意図……
でもないのかな。とにかく、制作陣が望む、
望まないに関わらず、悪い意味で優等生。
悪く言えば、面白みがない作品なんです。
原作がどうか分かりませんが、少なくとも
アニメに関しては、明日になったら忘れて
しまいそうなくらい心に引っかからない。
お色気もなければ、萌えもない。
毒もなければ、強力なライバルもいない。
アルテの挫折すら予定調和。
みかこしは好きですが、アルテのCVに関して
は、彼女の声・演技があまりにも模範的。
逆に言えば、もっとアクのある声優を起用
すれば、ちょっとは印象に残ったのかも。
とまあ、話は悪くないのに、作品全体が
ツッコミどころがなかったために、Eテレで
夕方にでもやればいいじゃんと思うほど、
お子様に強くオススメしたい空気のような
作品となってしまいました。少し残念。
{/netabare}