シボ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
少女たちの過酷すぎる姿に胸打たれます
「魔法少女まどか☆マギカ」ってタイトル画像からは
プリキュアとかで見たことがあるような可愛らしい小動物(キューベイ)を助けて、魔法の力を与えてもらって一緒に悪と戦う。っていうお決まりのながれなのかな~って・・・
しかし序盤で
まどか、さやか(私もですが)は助けてくれた魔法少女の先輩の巴マミのあまりに唐突で凄惨な死で、魔法ヒーロー路線でないと知らされます。
魔法少女は正義のヒーローなんかではなく
たった一つの願いを叶えることで自分の命を
代償に魔女と戦うことを運命づけられた存在。
魔女との戦いのシーンは子供の頃みた海外の飛び出す絵本?のような
奇想天外な世界観で
美しくもあり、なんか得体の知れない恐ろしさを感じる描き方で驚きました。
魔法少女達が繰り出す武器は銃(自らの周りに配置して次々打つとことか)にしても爆薬にしてもカッコいいし目を奪われます。
そんな中、魔法少女のもっと過酷な運命が徐々に明らかに。
ヒーローになるような簡単なことでないと知ったうえで幼馴染の不治のケガを治す願いを代償に魔法少女として契約したさやか。
父親を救うべく魔法少女になったものの結局父を救えなかった杏子。
さやかのソウルジェムが砕けた時に
魔法少女のなれの果てが敵である魔女であり、その犠牲によって生み出されるエネルギーを回収してたのがキューベイだった。
キューベイの正体についてはなんとなく悪者なのかなとは思ってたかな。
あの外見とあの声で、人間ひとりの尊厳など、豚、牛を捕食するのと同じで
意味をなさないなどと悪びれなく(感情をもたないからあたりまえか)語る姿にねらいだとは思いますがすごい違和感。
そして話は終盤へ
終始クールできつめにふるまっていたほむらの正体がわかった時、それを
誰にも理解されない孤独な闘いが結構胸にきました。
少し前に観ていた「シュタインズゲートのシリーズ」ではないけど
時間をさかのぼれる力を持ってそれを記憶として残せるなら人は
つらくても
自分が描く理想の未来に近づくように何度も過去に戻ってしまうのでしょうか。
まどかのいない未来はただ悲しかったな。
終始モノトーン調のファッションだったほむらがまどかが残した
赤いリボンをしている姿。
まどかの存在をなくしてしまってる母親がそのリボンを良いなって
言うのホント切なすぎます。
聞いたことあるであろう作品名で、絵やタイトルで苦手かなと思う人多いのかな(自分もあにこれの評価で観ようとおもったのですが)。
でも話数も少ないし先入観なしに是非観てほしい作品ですね。