「蟲師(TVアニメ動画)」

総合得点
87.8
感想・評価
1967
棚に入れた
10550
ランキング
141
★★★★★ 4.1 (1967)
物語
4.3
作画
4.1
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
4.0

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ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「恐れや怒りに目を眩まされるな。皆、ただそれぞれがあるようにあるだけ。」

あにこれでおすすめされなければ、
おそらく自分では手を出さなかったであろう作品です。

虫?うーん、苦手。ですから。笑

私の好みをよく知る人からのおすすめだから、
間違いないだろうという期待半分、

雰囲気に対してどうも乗り気になれないという、
怖さ半分で視聴をスタートしました。

最初数話は後者の気持ちの方が勝っていました。
え、怖い。夜に一人で見れない。笑

でもそれは、私がこの作品のことを理解するのに時間がかかったからだというのが、だんだんわかってきて…。

今では大好きですよ^^

1期は全26話です。


● ストーリー
蟲(むし)。
それは、私達の周りにいて、普通の人には見えない。

妖や妖怪の類に近く、
この世のあらゆる生命よりも命の源流に近いもの。

そんな蟲に対する研究や調査を行い、
蟲に関する事象を取り扱うのが、蟲師(むしし)。

蟲師のギンコは、
旅をしながら、あらゆる場所で、あらゆる人や蟲と出会う。


最初に述べたいのは、
とても雰囲気がいいアニメだということ。

でもそれは、全話見終わった今の時点での感想です。

静かで淡々と流れていく。この作品独自の雰囲気に、
最初は心が落ち着きすぎて、逆に落ち着きませんでした。笑

不思議で、ちょっとホラーな雰囲気だと、怖く感じていました。

だけど、この作品に慣れてくるにつれて、
この作品ならではの雰囲気を心地よいと感じ始めて惹かれていきました。

わかりやすく雰囲気の良い作品ではないのかも。
時間をかけて、じっくりと浸ってみて、そうしてようやく理解できる作品。

それは、蟲という存在や、
ギンコという人物に対しても同じですね^^

なんだか不穏な空気が漂いつつも、
結果的には幸せになる結末へと続く物語は見事です。

ちょっとぞっとするような語り方で、だけど。
だからホラーにも感じるのかな。


≪ 蟲とギンコ ≫

私達の認識だと“妖のようなもの”と説明するのが、
イメージとしては一番しっくりきそう。

でも、人に害を与えようとかそういうつもりはなくて、
ただ生きているだけ。子孫を残そうとしているだけ。

時にそれが人にとってよくない影響を及ぼしてしまうだけで。

そんな彼らを理解し、人との共存へ導くのが、
ギンコたち蟲師。

ギンコは、旅の中でいろいろな事情を抱えた人たちと出会う。

その人たちの悩みには蟲が関わっていることが多く、
蟲師のギンコはその蟲を研究し、対処法を見つけていく。

人の異常な状態を改善するところから、
医者に近い役割とも言えますね。


そしてこの作品の雰囲気の良さは、
ギンコというキャラの魅力も大きいと思います。

蟲を知り、人と蟲が共に幸せにあるための道を探す人。

旅をしながら、いろんな人や蟲と出会って行く。
時には対処法を考え、教え、乗り越えて。
時には蟲との出会いを喜ぶポケ●ンマスターならぬ蟲マスターになって。笑

ギンコは、蟲も人も、どちらも理解し、救いたいと心を尽くす人。

そんな優しい彼が主人公だから、
この作品の雰囲気も優しいものになります^^


● キャラクター
1話ごとに出会う人も、街も、蟲も違います。
ギンコは{netabare} 蟲を寄せ付ける体質 {/netabare}という事情から旅をしているので。

登場する人物の物語が毎回奥深い。
一人ひとりの人生をきちんと見せてくれます。

主人公のギンコ以外は、
その1話限りの登場です。
(化野のような友人を除いて。)

ギンコのキャラがいいんだなあ。
かっこいいんだなあ。

基本クールな彼ですが、いつもクールかと思ったら、
焦るところや驚くところ、あきれるところなんかがあったりして可愛い。笑

化野(あだしの)へのいたずらっぽい表情も好きで、
だからギンコと化野が絡むシーンは好きです(*´Д`)ハァハァ


● 音楽
OPもEDも、歌のない曲です。

EDは毎回異なるBGMです。
その話のためのBGMというのは、なんと豪華。

BGMがまた雰囲気MAXでねえ。
すごく心落ち着く曲ばかりです。サントラゲットする予定です。


● まとめ
最初は怖い雰囲気だなーと思ってたけど、そうじゃなかった。
怖いのは蟲のことをよく知らないからだった。

相手を知れば対処法があることがわかる。共存する方法がわかる。
恐れる必要がないことがわかる。

ギンコのことを知れば、蟲のことも怖くなくなった。
そういう存在のものだって、受け入れることができるようになった。

蟲をテーマにしながら、その本質は人間の尊さを描いています。
人の愚かさも、儚さも、懸命さも、やりきれなさも、生きる喜びも…。

自然あふれる田舎の風景の美しさが
すごく感じられる作品でもあります。

自然に囲まれた村での暮らしは、
生きている何気ない幸せをたくさん感じられる場所だと思います。

日本に生まれたことを誇れる風景だなあ。

本当に雰囲気の素敵な作品。
大好きになりました^^

投稿 : 2020/02/29
閲覧 : 651
サンキュー:

26

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