キリト さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
"ギアス"と"願い"
春休みを利用して一期から二期まで拝見しましたが、ここまで一気に時間を考えずにみれたアニメは他になかった
自分のなかでコードギアスのストーリーの構成は完ぺきに近いものだったと思う
衝撃の最終話もさることながら、ルルーシュが一個人の学生から"ゼロ"という記号と"ギアス"という特殊能力を用い、自らの祖国であるブリタニアに反旗を翻すことを可能にした頭脳と計画にはいつも驚かされた
なかなかカオスなストーリーだなと、一期視聴前は思っていました
がしかし、一話をみた時の驚きはいまでも覚えています
C.Cから授かった王の力
一話のラストはルルーシュが敵兵に"死"を命じた場面が非常に印象深い!
あの場面からコードギアスの世界に引き込まれましたね
"ゼロ"という仮面をかぶりレジスタンスを指揮、ブリタニア軍を撃退するルルーシュ
そこに立ちはだかる親友であり好敵手でもあるスザク
燃える展開でした
のちに黒の騎士団を設立、さらに勢力を拡大していく"ゼロ"ら反乱軍
紅蓮VSランスロットはR2でも最後まで楽しませていただきました
ユーフェミアは"ゼロ"の"ギアス"によって操られたという事実を知るスザク
東京決戦で指揮官を失い黒の騎士団はブリタニア軍に敗北
一方指揮官であるルルーシュはスザクと相対していた
ついに正体を明かされた"ゼロ"="ルルーシュ"
スザクとルルーシュがたがいに銃口を向け合い,,,
という感じで一期は終了しましたね
二期は記憶を改竄させられたところからはじまりました
ロロって誰だよ!?
ナナリーは!?
とツッコミが絶えない一話でしたがこれまたさすがのルルーシュさん
C.Cにより記憶と"ギアス"を取り戻し、再び反逆を開始する
ここでも、一期の一話を思い出させる"死"の命令が
これには思わず鳥肌でしたw
黒の騎士団を救出し中華連邦まで仲間にしたルルーシュ
個人的に中華連邦の主格であるシンクーには感服いたした
スザク並の戦闘能力にルルーシュ並の頭脳
そして忠義にも厚い!!
お気に入りのキャラの一人です
ブリタニア皇帝のもとについにたどり着きギアスをかけることに成功したルルーシュ
しかし、皇帝は兄V.Vのコードを奪い"神"となっていた
これもまさかの展開!
"神"である父をどのように倒すのか?
そして、もう一方の敵である兄シュナイゼル
さらにスザクとの因縁
ルルーシュの頭にはもう勝利へのルートは見えていたんでしょうか?
父、シャルルと母、マリアンヌの願いが
世界を一つにし、ありのままの自分でいられる世界を創ることだと知り
それは"自分"に優しいだけだ、と否定するルルーシュとスザク
そう、ナナリーが望んだのは"他人"に"自分"が優しくできる世界であると二人は知っていたから
"神"にさえ抗い、父と母を消したルルーシュ
彼にはもう止まることなどできなかった
ルルーシュとスザク
遂に共通の目的を得て協力し合う二人
皇帝として君臨したルルーシュと彼の騎士スザク
それを向かいうつ黒の騎士団、シュナイゼル率いるラウンズ
新型ランスロットが少し強すぎる気もしたが、それを上回る迫力と展開スピード、目まぐるしく移りゆく戦局
ロボットアニメとしてもなかなかにおもしろかった
この決戦ではやはりフレイヤを止めきったルルとスザクのコンビネーションに圧巻
二人でできなかったことはないだろ
最高のコンビです,,,
ついに戦争に勝利するルルーシュ
世界征服から月日が経ち、反逆者の処刑の日
皇帝ルルーシュの前に立ちはだかる仮面の男"ゼロ"
刹那、貫かれるルルーシュ
かつて世界に反逆しブリタニアを破壊した彼は、反逆によって命を落とす
憎き独裁者が消え去った世界
人々は再び"ゼロ"を救世主と崇め、平和を取り戻した
世界を救うため
いや、彼は世界など大きすぎるものの為でなく、ただ自分の守るべきものの為に
自らすべての憎しみを引き受けた
"ゼロ・レクイエム"
ゼロへ贈る鎮魂歌
これがルルーシュという少年の導きだした結論
明日を望んだ結末
スザクは"偽り"という罪を背負いながら自分を殺して"生き続ける"
ルルーシュが"死"で世界を救ったように
スザクは生きて、偽り続け、ルルーシュが創り出した平和を守らなければならない
これが二人の罪へのせめてもの償いであり贖罪である
ラストのナナリーとの会話には感涙
やっと真実を知りあえた二人だったんですがね,,,
人間とは実に愚かしい生き物だ
同じ種族同士で対立し、血を流す
お互いがお互いを解り合うことができない
これも人間の性なのかもしれません
ルルーシュやスザク、ナナリーの創った平和な世界は所詮仮初のものかもしれない
一時的なものかもしれない
しかしそれでも
過去を望んだシャルルが正しかったのか?
今日という日を望んだシュナイゼルが正しかったのか?
否。
明日は過去よりも今日よりも素晴らしいと信じ、歩み続けるのが人間だ
平和というのをここで僕というたった一人の人間が考えてみたところで解決の糸口は見えないだろう
現代でも平和など成り立ってはいないのだから
コードギアスは平和は人間が生き続ける限りあり得ないと
そう伝えたかったのかもしれません
では、ルルーシュが命をかけて成したことは無駄だったのでしょうか?
それは違う
人間が平和を創りだしたところでそれは同じ人間同士の争いで脆く崩れる
しかし、そこから彼らが助けた命がまた
平和を取り戻してくれる
僕は、ルルーシュは"死"により贖罪と未来への"希望"という"願い"
"ギアス"をかけたのではないでしょうか
どうやらギアスは人を孤独にするという考えは
少し違ったようだ
なぁ、ルルーシュ
C.Cの最後の言葉
コードギアスの本質を表しているように思った
拙い文章ですが僕の考えをこの文章で少しでも感じとっていただければ、それはこの上ない喜びです
ここまで読んで下さった皆さん
本当にありがとうございます