「ZOO-陽だまりの詩(アニメ映画)」

総合得点
61.2
感想・評価
23
棚に入れた
113
ランキング
5518
★★★★☆ 3.5 (23)
物語
3.6
作画
3.6
声優
3.3
音楽
3.3
キャラ
3.5

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takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

せつなくも美しい風景の中 そこにいるのは人型ロボットだった

乙一の短編集の中から5編、映画化され、
この『陽だまりの詩』はそのうちの1作品。

主人公は、ある男性の世話をするために作られたという
若い女性の姿をしたロボット。
自分をロボットだと割り切って彼と2人で過ごしていた彼女に、
あることがきっかけで変化が訪れ・・やがて・・というお話。

ほとんど予備知識なく観始めたのだが、
描かれる風景の美しさにまず息をのんだ。
コスモスやたんぽぽが風に揺れる野原、森の中の家へと続く石畳、
木々の間の高い位置から差し込む光の筋。
広がりのある暖かな風景だけれど、人の気配はなく・・
この景色がいつの時代かもわからないけれど、
登場する人型ロボットを見る限り、それほど遠い未来でもなさそうで。
でもそんなことどうでもいいのだと、すぐに思い直した。
なぜなら、その世界に流れる永久的な時間を知ったから。

テーマは、「生と死」なんだと思う。
自然界に生き生きと太古の昔から咲いている花々や木々。
それと対比させるように人型ロボットがいて。
彼女は白衣の彼とともに、人間と同じように生活している・・・

白衣の彼の正体がわかった瞬間、
そしてここがどういう場所なのかわかった瞬間、
そうだったのか・・と、すごく切なくてある意味残酷でもあるのだけれど、
この作品が大好きになってしまった。

CGに関しては、今の技術を思うとちょっと映像的な古さは否めないが、
いろいろと個人的にものすごくツボな部分がいっぱいで。
登場する男女のキャラデザも、音楽も好み。

短い時間の中、うまくまとめられていたと思うし、
時間経過のわかる、余韻の残るラストも良かった。

投稿 : 2012/12/03
閲覧 : 810
サンキュー:

28

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