Steel_01 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
素晴らしい!!躍動するヒューマンドラマ!青すぎる恋愛!!サイコー
本当に素晴らしい!!原作は少年漫画だそうだが、エウレカセブンは大人(中高生含む)が見た方が面白さが伝わるだろう。この作品にはジャンプ系のような簡単で分かりやすいストーリーはない。しかしそれこそがこの作品の魅力の源泉であるだろう。 この作品は主人公のレントン少年が、ゲッコーステイトのメンバー(ホランド)やチャールズ、ヒロインであるエウレカといった人たちの思いに触れることで成長していきやがて世界を救うサクセスストーリーであるが、やはりエウレカセブン一番の魅力はこのレントンとその周りの人間にあるに違いない。彼らの持つ意思、それに基づく強い思い。それが作中で幾度となくレントンにぶつかっていく。特にホランドはレントンの壁としての壁であり、エディプスコンプレックスの中で言うまさに「父」に値するもので、エウレカを追うレントンに立ちはだかる。その壁をチャールズやウィルといった人物たちと触れ合うことで克服していく。そしてエウレカに想いを告げるに至るわけだがそのシーン(20から26話)はアニメ史上屈指の出来と言っていいだろう。もう20~26話が盛りあがりすぎてラストの盛り上がりに欠ける。
声優の演技も非常によく、それぞれのキャラクターの心情を巧みに表現している。アニメの最後に何人かのキャラクターで「つづく」と言う演出があるのだが、その話の時点でのキャラクターの心情を声優が「つづく」という単語に非常にうまく表せているのがよくわかる。
作画は言うまでもないと思うが、制作陣が非常にヴィジュアルも重視しているのが伝わる。
音楽もOPは特によく、やはり第1四半期の「Days」が有名かと思われるが個人的には「太陽の真ん中へ」もロマンチックな情景描写の歌詞とストレートに歌の感情を伝えていく歌い方がいいかなぁと。
まぁあんまり癒しとか萌えとかはない。キャラがヒロイン含めて尖ってるし、身勝手なので辛辣なやり取りが多い。エウレカブヒブヒとか言って期待するのはやめた方がいいかと。それに二人が青すぎていろいろ複雑な感情を抱く人間もいるかもしれない。
しかしエウレカセブンには他者との上に存在する私という人の本質をこれでもかというほど熱く鋭いヒューマンドラマでありありと描く、まさに名作。名作とは斯くあるものというべき作品だろう。