ぺー さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
No music No life かも
2017年5月公開映画ですって
うーん5月。陰暦で皐月。英語読みだとMayですね。
姉{netabare}「ポニョだけど-!」{/netabare}
妹{netabare}「ポニョじゃなかった!」{/netabare}
どう考えても某ジブリなんですけどある意味すごいな。ルーとは主人公の人魚の名前です。ついでに主人公のパパ人魚はト○ロと…いやなんでもない。
で、どう考えても某ジブリっていうのは外形だけで、終わってみれば似て非なるわけわかんない(褒め言葉)世界を堪能できる。そんなスパイキーな作品。
○○と比べて…の議論は不毛とはいえ一言。
両親を呼び捨てにするあっちの巨匠の作品はどうも受けつけません。以上。
その反動でこっちを高評価というわけでもありません。湯浅監督の作品は『夜は短し歩けよ乙女』に続き2本め。技術的なことはよくわかりませんが、
あー同じ人のだ
直感が働きます。キャラのデザインとかではなく映像表現がです。
ちんけな物言いで申し訳ないが、圧倒される映像なのは確かに。
懸念事項は映像表現が凄いと画を追うことに一生懸命に。内容が頭に入ってこないことも。
本作は違います。凝った映像とは真逆のシンプルな脚本。クレジットに吉田玲子とありました。
親の事情で都会から田舎に引っ込んでふさぎがちな少年カイ(CV下田翔大)は、真っ直ぐとことんピュアなルー(CV谷花音)との交流を重ね徐々に心境に変化が…という大筋。
山あり谷あり。ファンタジーと相性のいい絵柄。利害関係の発生と筋を通すこと。それに相手を信じるということでしょうか。しっかり沈めてからの大団円。王道とも言えます。
107分あっという間でした。
若い時分、どっぷりその世界にハマれる映画鑑賞は趣味でした。5.1chサラウンドのホームシアターを構築する程度にはその時間だけは下界をシャットアウトしてた人。往時と近しい感覚を覚えた107分。
アニメだからこそできる表現。実写では陳腐になるだろう表現。それを観ることができただけでも価値はあったといえましょう。
なお私が特に良いなと思ったのはこれ↓
■ No music , No life
カイ達とルーを繋ぐのが音楽でした。作品に通底している音楽の存在。
{netabare}シンプルに音楽の力を信じてるのと、それを配信時代に生きる少年少女らがやってるのがよいです。
ピンチで急いで駆けつけようとする時にギター一本持って家を出ますか?イカしてますよ。
音楽が世界を救うみたいな勢い!ベトナム戦争かよっ!…って現代だからこその趣きがあるのです。{/netabare}
{netabare}それと選曲が斉藤和義『歌うたいのバラッド』ですからね。本職の方々も愛してやまない名曲。この曲を作品の軸に置いたことに思いを馳せたいところです。
カイの親父が聴いてたんでしょう。なんだかんだ反目してるようで親子というか地味に良かったです。{/netabare}
{netabare}“一個人として敬意を払う”みたいな深いお考えをもってかどうなのか、作品で親を呼び捨てにする演出をサクッとやっちゃう巨匠よりはだいぶマシですな。うむ…余計な一言でしたね。{/netabare}
視聴時期:2020年2月
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2020.02.21 初稿
2020.09.19 修正