いっき さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
切ない恋物語
この作品を知ったのは夏目友人帳4期の合間に流れたブルーレイ発売CMでした。
少し調べて見ると夏目友人帳の原作者、アニメスタッフが作った短編劇場アニメだということが分かり期待していました。ちょっとした時間がありましたので45分ということもあり借りて見てみました。
視聴し終わった感想は、なんて切ない恋物語なんだろうと感動しました。
夏目友人帳の世界観そのままで、あの物語を見たら夏目友人帳を好きな人なら必ず感動します。
話の流れからしていつかはこのギンと蛍は別れることになるのだろうと思っていましたがそれがふとしたきっかけで突然やってくるとは思っていませんでした。人間に触れてはならないという枷を背負っている時点で元人間だったキンはつらすぎです。神様・・あえてその枷はひどいよ・・
半妖は基本どっちにも嫌われるものですが唯一の救いが周りが良い妖怪だったことですね。狐の妖怪がすこく可愛らしかったです。赤ちゃんこのろから今までずっとそばに居て守ってくれた妖怪達に最後の別れ際ギンが感謝をしていたところは感動しました。
この恋物語の結果はお互いに自分の思いを伝えて別れたことはよかったことだと思いますがやはり切ない。半妖と人間は決して結ばれないもの。祭りの終わりもう会えないと分かっていたギンは蛍に仮面を渡した直後に・・・突然の別れでした・・・それも自分の気持ちに気づいた矢先の蛍にはつらい別れになってしまったでしょう。それはギンも同じです。元人間が人間触れたら消滅する、しかもやっと会えて親しくなり好きになった人間蛍といつまでも一緒に、このまま居られたら・・・
別れ間際、触れてはいけない二人が最後に抱きしめあってとても満足し、とてもつらい蛍を見たときは泣いてしまいました。しかしギンも最後すこぐ幸せな顔をしていましたし、蛍もこれから自分の人生に前向きに歩んでいける顔をしていましたので、2人は"幸せな初恋"が出来たんですね。
夏目友人帳は好きですが、その原作者とアニメスタッフのこういう半妖と人間の恋物語を見られて新鮮でしたし、すごく感動しました。
あと夏目友人帳もそうですがこの空気感にマッチした音楽を作るスタッフに恐れ入りました。CMでも聞いていましたが「夏を見ていた」はすごくいいですね。あの物語の空気感にあった音楽は最高でした。まあ、それで自分はその音楽で感動し泣いてしまったのですが。最後、夏の風景から真っ暗になり流れてきた「夏を見ていた」は話に感動していた自分をさらに号泣させるものでした・・・真っ暗な画面にスタッフロールが流れている間ずっと、ちょっとした賢者タイムに入っていました・・・(笑)
総じて45分とう時間でうまくまとめられて感動できた作品でした。夏目友人帳を好きな人ならきっと素敵な時間をすごせると思います。