ひろぞう さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
最初の躓きが全てだった
切嗣の最初の躓きで全てが決まってしまった物語だと思う。
切嗣の手法はマキャベリズムの局地で
「結果のためなら手段は選ばない」という物だが
自分が悪そのもの、悪手の局地を全て使い切っていることは、自分が一番よく知っている。
それでも尚、聖杯を手にして究極の願いを叶える覚悟があった。
しかし最初の躓き
サーバント召還の段階で「騎士道の誉れ」の固定観念に凝り固まっている
セイバー「アルトリア」を召還してしまったために
その後の共闘や連携、話し合いすら無駄なことは
切嗣には十二分わかっていたためにそれが全て一切できなくなってしまった。
召喚に失敗したことは切嗣の台詞
「うっこれは」の一言に全ていい表されている。
これがもし召還したのが、孤高の王道を貫く英雄王であったのなら
令呪を使いながらにでももっと容易に聖杯戦争を勝ち抜けたはず
切嗣と同じ結果のためになら手段を選ばない
アサシンクラスの強サーバントでも同じ事が言えたと思う。
それぞれのマスター+サーバントの関係性もまた全て違う
目的もまた全く違うそのコントラストも、物語の見所の一つだが
この後に第五次聖杯戦争のステイナイト、UBW、ヘブンズフォール
エメルロイの事件簿、ゲームアプリのFGOにも重大に因果の糸が絡みついていくのだが
現在のところ「始まりの物語」として、本作からの視聴でもいいとは思う。
やはり虚淵玄のシナリオはよく言って
「外連味が効いていて」いいと思う。
シリアスすぎると息が詰まるという方以外には、自信を持ってこの作品はおすすめできる。