「アシュラ(アニメ映画)」

総合得点
62.8
感想・評価
156
棚に入れた
577
ランキング
4715
★★★★☆ 3.6 (156)
物語
3.7
作画
3.6
声優
3.7
音楽
3.5
キャラ
3.5

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KANO さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

生と死の狭間で揺れ動く人としての心

時代は平安時代末期
飢饉の中、ある狂女が赤ん坊を産み落とす。
救いの無い飢えの中、狂気に走ろうとする時、天災によって
離れてしまった赤ん坊は獣同然に生き抜く…
放浪の際に出会った法師により『アシュラ』と言う名と
言葉を教えて貰い。ある出来事を機に助けて貰った
村の娘、若狭により人の優しさを知る。
アシュラは少しづつ獣から人間へ変わって行くが…

ジョージ秋山先生原作。
1970年『週刊少年マガジン』連載開始
1話の描写が壮絶且つ倫理感に反する描写があり
有害図書指定として発禁になった問題作。

本作では飢饉の際に、生き抜く為の手段として
人としてのタブー(カニバリズム)が描かれています。
現代社会の猟奇的なものでは無く、時代背景によっての
ものとは言えやはり、衝撃的な描写です。
本作では直接的な描写では無いですが、恐らく原作は
露骨なのかも知れません。

声優さんは、
アシュラ役を野沢雅子さん
アシュラに人を説く法師役に北大路欣也さん
アシュラに人の優しさを教える若狭役に林原めぐみさん
豪華と言うか製作意欲が伝わる声優陣ですので、
演技は言うまでもないです。
(強いて言えば野沢雅子さんはキャライメージが強過ぎ…)

作中に出てくるアシュラが叫ぶ台詞は、
人としての魂の叫びであり、悲しい言葉です…

序盤を過ぎれば、時を感じさせ無い程に惹きつけられます。
75分と映画にすれば少し短い尺ですが、内容から
すれば程良い尺に思えます。

名作の類いだと思いますが、
鬱展開、グロ描写など万人に好まれるとは言い難いです。
しかし一見の価値は十二分に有り、重たい作品を好まれる方には、お勧め出来る作品です。

投稿 : 2020/02/15
閲覧 : 321
サンキュー:

21

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