シボ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
年齢差があるからこそ気づくことも気づかされることもあるんでしょうね。
17歳の女子高生の橘あきらと45歳のファミレス店長近藤正己。
年の差を超えた二人の恋物語です。
陸上部で活躍してたヒロインのあきらは
足の大怪我によって走ることが出来なくなります。
絶望を感じる中、ふと立ち寄ったファミレスで
優しくコーヒーを差し出して一声かけてくれた店長に恋をします。
人を好きになるきっかけって人それぞれだと思いますけど
落ち込んでいた彼女にとってそれは大きな瞬間だったのかもしれませんね。
ちょっとつり目で一見とっつきづらそうですけど
スレンダーなヒロインのあきらは、中年殺しオーラ持ってるのか
なんかめっちゃ可愛いんですけど~。
色々と壁の高そうな恋はどうなるのかなって思ってたら
序盤、割とすぐにあきらは店長に好きだって気持ちを告白します。
自分は店長目線で考えちゃいますけど、きっと彼女を好きとか
そういうのを考える前に舞い上がるだろうし動揺するだろうな~。
恋は盲目って言いますけど、あきらの好きスイッチが笑っちゃいます。
どうみても普通のおじさんまんまの店長を見ては
ほっぺを赤くして目をウルウルさせて
ベッドで足バタバタしちゃったり喜び方のギャップが可愛いです。
それでも考えちゃうんです。
このあり得ないだろう歳の差の恋愛のゴールってあるんだろうか?
どう結末を迎えるのか凄い気になります。
いつだって真っすぐに気持ちをぶつけてくるあきら。
中盤、良い関係かなって時に
ふと店長の痛いところに踏み込んでしまいます。
店長が不意に言ってしまった一言「君が俺の何を知っているの・・」
そんなちょっとしたすれ違いで酷く傷ついたあきら。
「私が店長のことを好きなのは迷惑ですか? 私ではダメですか?」
下を向くあきらに店長は
「かけがえのない気持ちを思い出させてくれる。
むしろ感謝してるんだ」と優しく声をかけます。
安堵で涙するあきら。
二つの傘がもつれるように倒れて・・彼女を救ってあげたい・・
優しく抱きしめてしまうシーンは、なんかちょっと感動しちゃいました。
ちょっと違うかもだけど、青春アニメとかを見てる時に
心揺さぶられて若かった頃の感情が
蘇ったりして胸が締め付けられたり、思わず涙したりってありますけど
そういう事なのかなって。
(現実世界での受ける刺激とは比べ物にならないでしょうけど><!)
店長にとってあきらとの日々。
この瑞々しい感情、刺激がいつしかくすぶり続けてた小説への情熱を
少しずつ思い出させてくれる。
何かを止めたり諦めたりする時、もう若くないからって年齢を
自分を納得させる免罪符にすることってあると思います。
なんか結局、気持ち一つなんだよなって自分も反省しなきゃですね。
あきらには幼馴染で一緒に夢を持って高校に入学したはるか。
店長には大学サークルで切磋琢磨した小説家の九条ちひろ。
お互い自分の事を理解してくれる友達がいてくれることが
見失いそうな道を歩むきっかけになっていく展開も良かったです。
そして、このとんでもない年齢を超えたの恋の行方。
中盤で思ってたこの恋のゴールってどんな風に描かれるのだろう?って
気になってたその終わり方。
お互い、やりたかったその道を決意を確認し合って歩みだす。
恋愛そのものはフワッとした感じで結論は出てません。
進展はするかしないか分かりませんけど、お互いが自分の道を
進んでいくことを約束し合う。そんな綺麗な幕引きでした。
雨上がりの光る路面に空が映り込んで一体となっていく美しさ・・
ここまで散々雨を降らせてたのもこの雨上がりの景色を見せたかった
のかなってくらい眩しくて素敵でした。
物語の舞台が自分にとって地元エリアってこともあって
川崎、横浜、みなとみらい、見ただけであっここだって分かる
場所も多くてそんなところも気分が上がりました。
そしてこの作品は雨の描写もですけど音楽も良い!!
OP、EDともに印象に残る良曲でした。
OP CHiCO with HoneyWorks / 「ノスタルジックレインフォール」
この作品観る前から知ってましたけど改めて良曲ですね。
「1、こども扱い~♪ し~な~い~で~ください~♪」
晴れやかなメロディ、等身大な可愛らしい歌詞がとっても素敵で
この作品を知って世界観がピッタリだなって余計に好きになりました。
ED Aimer / 「Ref:rain」
しっとりとした雰囲気が心に沁みる曲でこちらも素敵です。
エメさんのあの歌声、特にサビはゾワって響くんだな~。
この作品、実写版も大泉洋と小松菜奈でありますよね。
キャストは雰囲気合うかも!?こっちも観てみたいと思いました。