KANO さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
少女達の存在意義
舞台はイタリア。様々な出来事により、
九死に一生を得たが、身体に障害を残す少女達。
生の代りに、戦う事を義務付けられた少女達は、
何を見て、何を想い、身体が朽ちる時まで、
戦い続けるのか…
政府機関、社会福祉公社によって、身体に障害を負った
少女を『義体』と呼び、条件付けと称される洗脳により
対テロリストとして訓練される。
負傷時に義体の交換などは出来るが生身の部分に対する
負担は当然重く、やがて人としての機能を終える運命に
ある少女達と、管理する担当官を描く物語。
重く深い内容です。
本来は戦う事だけに、存在意義を持つ少女達ですが、
戦いの束の間の少女達の過ごす時間や、少女達を管理する
担当官の、義務付けられた関係を突き抜ける感情、
少女としての、ごく些細な心情などが、合間に描かれる様は
心を締め付けられる想いです…
時折り流れるBGMが更に雰囲気を醸し出してます。
個々のエピソード等は深く感じますが、
全体構成としては、少し物足りない気はしないでも
無いです。終始重い雰囲気と世界観で静かに
ストーリーは流れて行きます。
2003年作品ですが、当時の特色で比較的深い作品が
多く、名作と称される作品が多いですが本作もその一つ
だと思います。
深く印象に残る作品ですし、色々考えさせられる内容で、
重たく深い作品が好みの方にはお勧めです。