ヌンサ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エロスとタナトスは紙一重
「新世紀エヴァンゲリオン」とかでも語られてきたテーマですが、
今作では、真正面から視聴者に問いかけてきます。
そもそも"SM"という性的嗜好がある点からして、「"性"と死」は遠そうで近い存在です。
"性"に働きかける因子を少しずらしたら、
人間を"死"に向かわせる結果もあり得るのかもしれない・・・と信じてしまいそうになります。
もしかしたら他にも書いていらっしゃる方がいるかもしれませんが、
これって"「{netabare}虐殺器官{/netabare}」のその先"ですよね?
{netabare}曲世愛が操る能力(?)は、まさに"虐殺の言語"だと言って良いのではないでしょうか。
伊藤計劃さんが提示した問いの答えに、今作でまた一歩近づいたような気がします。
しかし、やはり今作でも明確な答えは出てきません。・・・まあ、答えがはっきり出たら出たで、生物学的にというか人類学的にというか宇宙的に問題ありそうな気はしますが・・・(笑){/netabare}
声優的には、ゆきのさつきさんがすさまじかったのは言うまでもなく、
それよりも中村悠一さん同時期に主演やりすぎ問題(笑)。
「PSYCHO-PASS サイコパス 3」といい「歌舞伎町シャーロック」といい・・・
炯・ミハイル・イグナトフに至っては正崎善とキャラ被りすぎ(笑)
連続して視聴すると多少混乱します(ほかにもキャストが被ってるし・・・)
原作小説も読んで、安楽死や尊厳死、自殺を含めた"死"について改めて深く考えてみたいと思います。
甘き死よ、来れ
P.S.{netabare}九字院偲が言った"死ぬ時の感覚"からすると、二次性徴の始まっていない少女や、更年期を過ぎた(であろう)人々までが自殺しているのは謎ではあります・・・。{/netabare}