えたんだーる さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「捕鯨 → 龍獲り」のアナロジー、ファンタジー世界での日常系作品。( 後半話数ではドラマチックなストーリーも展開!)
読んでいないんですけど、原作は「good!アフタヌーン」掲載らしいです。第3話まで観た感じでは、「鈍器にできるくらいページ数があった『月刊アフタヌーン』」(『寄生獣』や『なるたる』なんかが載っていた頃)を彷彿とさせる「アフタヌーン系らしさ」をその世界観に感じます。
どういう経緯でそんな世界なのかはわかりませんが、文明のレベルは産業革命よりは後くらいで飛行船や発電機などが実用化されており、そんな世界では数としては希少になりつつある龍(ドラゴン)と呼ばれる飛翔生物が生息しているようです。
この世界では龍を捕獲してその肉や油などを売ることを生業とする「龍(オロチ)獲り」と呼ばれる人たちがいて、主人公のミカや新米のタキタや、彼らが乗っている捕龍船クィン・サザ号にまつわる日常を描いたストーリーのようです。
龍の描写として捕獲方法あるいは肉、油やその搾りかすなどの利用のされ方が我々の知る鯨を模したものになっていますね。
ミカが「龍を食べること」にこだわりを持っており料理アニメとしての側面もありますし、タキタのポジションが『プラネテス』のタナベみたいなところもあるかもしれません。
ストーリーに大きな起伏を求める方には向きませんが、私はけっこう面白く観ています。今後も楽しみです。
2020.3.26追記:
第12話(最終回)まで観終わりました。
シリーズ構成的には、後半に2つ複数回にまたがる大きめのストーリーを持ってきて、前半のルーチーン的な回との対比もあって面白く最終回まで観続けることができてとても良かったと思います。
個人的には「シリーズ構成・脚本: 上江洲誠」とかクレジットされていると、とても信頼感があります。原作準拠なのかもしれませんが、今回もその信頼に応えてもらえた感じがします。
ということで、アニメのおかげで原作にも興味が出てきました。