ジーン さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
知りたいのは心の在り方
マスターに喜んでもらいたいと自ら考える
そんなアンドロイドをあなたは欲しいですか?
アンドロイドに感情は不要か?
感情を持つアンドロイドは人間にとって危険か?
この作品はそれを問うのではなく
アンドロイドに愛情を感じる人間の心は危険なのか?
それを問うているのだと感じた。
アンドロイドを単なる労働力として扱う人間もいれば
労働力ではなく家族、パートナーとして彼ら彼女らを
認め幸せな時間を共有したいと思う人間もいる。
もし私がアンドロイドを持てるなら後者だ。
それは私が人間とは上手に付き合えていないから。
そんな身勝手な理由である。
アンドロイドを愛そうとする努力は報われるのか?
仮に感情を持ったアンドロイドが人間に近い存在に
なったらやっぱり私はそのアンドロイドとも幸せな
時間を創ることはできないのかもしれない。
結局、人間は都合のいい生き物なのか?
私のことを否定しない感情を持ったアンドロイドが
手に入っても心地よいのは最初だけ。
次第に物足りなくなり不満が爆発してアンドロイドに
危害を加えるかもしれない。
そんなことを考える自分にはあのイヴの時間の
存在は非常に興味を惹かれるものだった。
私も常連になれば自分の心と真摯に向き合える気がした。アンドロイドと人間が共存する社会。
いつになるかはわからないがいずれそんな世界が
来るのだろう。
間違いなく私はこの世に存在しないだろう。
結論は何ひとつ語られてはいないが何かしら
考えさせてくれるそんな作品だった。