takato さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
唯一無二な薔薇と王子の物語。寺山修司×セーラームーン=少女を革命する物語。
大量にアニメは作られているが、絶対に替えのきかない独創性を持った作品がどれだけあろうか?。本作はそんな稀有な出会いと言わざるをえない。
象徴や詩的な間接的な描写を多用する作品でありながら難解さや堅苦しさより、シュールなユーモアとエモーショナルが立っている奇跡。
セーラームーンで頭角を現した、エヴァの「カオル君」のモデルになったスーパーイケメン有能監督のセルフツッコミであり、少女漫画のシンデレラ的な幻想への刃。
寺山修二の遺志を継ぐ前衛演劇から音楽や舞台感を持ってきて、少女漫画的な要素に合わせるという異端のセンス。
砂糖菓子で包まれた毒薬のような、唯一無二なキャラであるアンシー。こんな不思議で、不気味で、怖くて、それでいて哀しく切ないキャラクターは二度と現れないだろう。
サービスではなく、ギャグとしての、或いは生々しすぎて穢れた感じすらある性。
私のアニメ史上、最も驚愕!衝撃!を受けた中盤の×××な展開。人が死んだり、謎が明らかになったりするなんて緩い!。カタストロフとはこういうことだ!。
王子幻想の成れ果てである実に意味深い最高なラスボス。そして最もざまぁ!と言いたくなる最高のラスト。
山田玲司先生の解説は必見!。