takato さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
腐女子向け、なんて見ないのは勿体ない傑作。野球ってこんなに面白いんだなぁ〜と素直に思える幸せ。
銀ちゃんもそうだが、腐女子にやたら人気あるからってみないのは勿体ない傑作。野球作品は多くの場合は天才の物語になりがちだが、本作は努力する凡人の物語を丁寧に積み上げているからしっかり感情移入できる(田島は例外かもだが)。
本作のキャラは天然主人公的なキャラは少なく、だいたいみんな今時感がある自己肯定感が低い、高校一年の子どもたちばかりなのが初々しく、リアリティー持った存在になっている。そんな彼等が工夫と努力を重ねていくからこそ成長が実感できるし、勝負にも十分乗ることができる(これがガルパンにあったら…)。
特に良いのが敵のキャラも素晴らしい点。こちらが勝つということは敵の夢が潰えたり、成長の転機になったりもするという視点と愛情がちゃんとあるのが偉い。敗北した敵の姿に思わず涙してしまう作品は稀有であろう。
最終回はエピローグ的なエピソードであるが、あのボッチでウジウジしてばっかりだった三橋がみんなと大盛りカレーをワシャワシャ食い、初めて心から野球やってて良かった…と思う姿には思わず涙が…。
長期作品でここで終わってた方が良かった作品ってあるが、正直本作はそれだった気がする。別にこの後がダメダメとは言わないが、この瞬間こそ最高だった…と言いたい。水島監督作品では「shirobako」に次ぐ傑作だと思う。