たわし(爆豪) さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
何故「つまらない」のか
あんだけ大ヒットしたアニメ映画にも関わらず、巷では今回7年ぶりの続編なのに何故「つまらないのか」と問われると、一言で言えば
「ネタがわかっているから」でしょう。
これは「新世紀エヴァンゲリオン」の新劇場版にも言えることですが、「エヴァ」や「まどマギ」は「ガンダムシリーズ」などと違って「サーガ」と言われる歴史的な大河ドラマとして作られているわけではなく、「作家性」の強い「絵画」や「芸術作品」に似た作られ方をしているので、いわゆるアメリカのドラマなどにおける大河的な流れが組み込みにくいと考えられます。
「エヴァ」や「まどマギ」はその時代のあの頃の「現実」を映し出してはいますが、「攻殻機動隊」や「ガンダム」といった社会性や持続的な人間社会の軋轢は表現しておらず、あくまで「作家個人」の内面の話だからです。
社会は常に他者との生活の中で築かれて行くものですが、「エヴァ」や「まどマギ」のキャラクターは、そういった他者ではなく、監督の庵野秀明や脚本家の虚淵玄の内面をキャラクター化した存在なので、
これを続編化しようと思ってもちぐはぐになることは目に見えていることだと思います。
だから「つまらない」のです。
続編をあらかじめ考えるなら、もっと現実的で世界観もしっかりとした設定がないと構成しにくいということですね。